東宝特撮総進撃

洋泉社より発売の東宝特撮映画ムック『東宝特撮総進撃』に寄稿させていただきました。いにしえの『映画秘宝』(というかその前の『このビデオを見ろ!』とか)を彷彿とさせる懐かしい感じのムックに、『美女と液体人間』の短評を寄せています。アレックス・コックス、黒沢清を筆頭に豪華執筆陣が揃っておりますので、是非お目通しください。
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洋泉社より発売の東宝特撮映画ムック『東宝特撮総進撃』に寄稿させていただきました。いにしえの『映画秘宝』(というかその前の『このビデオを見ろ!』とか)を彷彿とさせる懐かしい感じのムックに、『美女と液体人間』の短評を寄せています。アレックス・コックス、黒沢清を筆頭に豪華執筆陣が揃っておりますので、是非お目通しください。
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ジュンク堂新宿店でのトークイベント、無事終了しました。来てくださったみなさん、お忙しいところをご参加いただいたライムスター宇多丸さん、本当にありがとうございました。ほとんど「寝床」状態で語りつづける妄想に辛抱強く付き合っていただいた宇多丸さんには本当に感謝あるのみです。Once Againオリコン初登場15位、おめでとうございます!
ちなみにイベントで紹介したロンドン聖地巡礼の写真はflickrにあげてあります。ホークスムアのクライストチャーチがいかに「界隈を支配している」か、なんとなくわかってもらえるかなあ。
その後は安田理央、吉田豪といったメンツを交えてサブカルな打ち上げ。さらに重たい荷物を抱えながら新宿をさまよいつつへべれけになるまで飲む。安田さんからはNo.1 in Heavenのvol.2をいただく。
イベントリポート(以下、気がついたら随時追加していきます)
業務日誌司書つかさ
suigetusawa.tumblr.com澤水月
ohmori.tumblr.com大森望
Planet Comics
Biting Angle
yama-gat siteyama-gat
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気がつきましたら随時追加していきます。
私設応援団・これを読め!『フロム・ヘル』千街晶之
A day in the Life殊能将之
怪奇雑記帳:Save Me redstuff
業務日誌司書つかさ
四分六三昧y2k000
泥酔ダダ漏れブログBARRELDRUNKERS
漫棚通信ブログ版漫棚通信
血染めのSFマガジン~大平の死~tami
堺三保の「人生は四十一から」ロサンゼルス映画修行篇堺三保
days of cinema, music and foodHorka
大竹紳士交友録大森望
書を読んでたら羊も失う?SIMPLETON
くりごはんが嫌いkatokitiz
Days of Current Pastコデラ
青白い炎kench
Biting Angle
グラン・テカール劇場
サトウウサヒコブログ佐藤兎彦
RANDOKU-RAKUENKey
毎日新聞富山太佳夫
The Red DiptychHowardHoax
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わが想像力をとらえてやまない二人の英国人作家がいる。J・G・バラードとアラン・ムーアである。だが、現代の黙示者バラードと19世紀に生きる魔術師ムーアのあいだにどんな共通点があるというのだろう? 実はこの二人をつなぐ存在がいる。イアン・シンクレアである。
詩人/作家/評論家/建築史家のシンクレアはロンドンの文学と歴史について該博な知識をたくわえ(元古本屋だったというが、どうやらそのころに大量のネタを蓄えたものらしい)、ロンドンの心理地理学地図を描いてみせる。シンクレアこそが『フロム・ヘル』の元ネタであるWhite Chappell, Scarlet Tracingsを書き、ニコラス・ホークスムアの教会建築にまつわる秘密を探り出した人物であり、またバラードに深く私淑してクローネンバーグの『クラッシュ』について素晴らしい小冊子を書いている。クリス・ペティット(『レディオ・オン』)と一緒に映画を何本か作っているが、その中にはアラン・ムーアもJ・G・バラードも登場する。シンクレアは秘められた歴史、隠された秘密、おぞましき罪を掘りかえし、その土地の暗き地霊を呼び起こそうとするのだ。
London Orbitalでシンクレアが挑むのはロンドンを取りかこむ外環状高速道路M25である。空っぽなロンドン郊外を走る道路の意味を見いだすため、シンクレアは全長二百マイル(=320キロ)以上の道路を自分の足で歩いてみることにする。KLFのビル・ドラモンド(100万ポンドを焼いた男)、画家ローレンス・ビックネル、J・G・バラードら様々な人と語らいながら、シンクレアは歴史などないと思われているロンドン郊外のランドマークをめぐっていく。R・D・レインが働いた国立精神医学研究所、ヒースロー空港、ニコラス・ホークスムアの忘れられた墓、巨大ショッピング・モール〈ミレニアム・ドーム〉、自然公園、精神病院、ゴルフ・コース……そこではサッチャーがテープカットをし、亡命中のピノチェト元大統領がゴルフを楽しみ、ロナルド・クレイが入院し、ウェルズの火星人が地球に襲来した。やがてシンクレアはM25こそロンドンの新たな防壁、二十一世紀のロンドン・ウォールであることを発見するのである。
そう言えば、昔、ペヨトル工房からシンクレアのRadon Daughtersの翻訳を依頼されたことがあったのを思い出した。到底ぼくなどの手に負える本ではないので断ってしまったのだが、今ならどうだろうか? なんだかぼく自身もシンクレアのまわりをぐるぐる回っているような気もする。
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みすず書房の特設ブログで『フロム・ヘル』予約アンケートの結果が発表。いろいろあるけど、やはり興味深いのは「好きな作家は?」のところだろう。詳しくはサイトの方を見てほしいが、全体にSF/幻想/現代文学系の読書家が飛びついてる感じである。ぼくのサイト経由で行ってる人が多いようなんでJ・G・バラード/ジーン・ウルフといった名前はそういう意味での偏りか。
意外だったのは 荒俣宏/松岡正剛/澁澤龍彦 の名前がなかったこと。ぼくの印象だと『フロム・ヘル』の読後感にいちばん近いのはここら辺なのだが、もはやこういうところでは挙がらないような名前になってしまったのだろうか。まあ、その意味では高山宏/種村季弘がいちばん納得のいくところではある。いちばん「一本取られた!」と思ったのは牧逸馬。
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〈S-Fマガジン〉2009/11号ができました。今号はJ・G・バラード追悼特集号。諸般の事情で少し遅くなってしまいましたが、お待たせした甲斐はあると思います。ぼくはMyths of the Near Future所収の傑作中編「太陽からの知らせ」を訳載。あとバラードのコメントつきリストを作成。97年3月号のバラード特集に載ったものの増補改訂版です。他に新訳短編二篇と「コーラルDの雲の彫刻師」の再録。追悼エッセイではムアコックのものが泣け、伊藤典夫さんのエッセイはバラード以上に伊藤さん自身について多くを語っているような気がしますが、これまた必読。みなさま、これを機会に今いちど「二十世紀最大の作家」のページを繰ってみてください。リストを見ていただくとわかりますが、ぼくもだいぶ宿題を抱えているので、できるだけ早くに返せるように頑張っていきたい。
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アラン・ムーア×エディ・キャンベルのグラフィック・ノベル『フロム・ヘル』の発売がいよいよ10/10に迫ってまいりましたが、本日公式サイトがオープンしました。なんと独自ドメイン! 予告編つき! と驚きばかりですが、最大の驚きは9/10より開始の事前予約。アンケートに答えた人のみの予約特典として500円の図書カードがついてきますので、実質一割のキャッシュバックということになります。これはお得ではないかと思いますので、購入をご検討中の方は是非ともみすず書房公式サイトよりお求めください。先着200名限定ですのでお忘れなく。
出版記念イベントなどの情報も適時出てきますので、定期的にご訪問を。
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Alan Moore's Yuggoth Cultures and Other Growths(Avatar)を読む。ムーア×ラヴクラフトという夢の組み合わせ、これは読みたい!人は多いだろう。元になっているのはいかにもムーアらしいアイデアで、ラブクラフトの長編詩Fungi from Yuggoth(「ヨゴス星より」)の詩句から自由に発想をふくらませて一冊の本を作ろうというのだ。
ムーアは実際に何編かのシナリオを書いていたらしいのだが、そのアイデア帳をタクシーの中に置き忘れる!といういかにもラヴクラフト的な事故にみまわれ、完成を断念する。結局断片をかき集めて復活させたのが二篇のみ。ラヴクラフトの父、ウィンフィールド・ラヴクラフトの悪魔との遭遇を描くThe Recognition があまりに素晴らしいので、これ完成していれば傑作だったんじゃないかと思うんだがなあ。 ここであえてラヴクラフトの父親にまつわる伝記的事実を調べてきて、それをコズミック・ホラーにつなげてしまったりするあたりがいかにもムーアっぽい感じである。
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アラン・ムーアがウィリアム・バロウズから強い影響を受けているのは、たとえば『ウォッチメン』にNova Expressっていう左翼雑誌が出てくることからもわかるわけだけど、ムーアが六十年代の英国にいたSF小僧だったことを考え合わせると、ムーアのバロウズ趣味はNew WorldsとJ・G・バラード経由なのではないか?と想像される。ムーアもニューウェーヴ少年だったのでなかろうか?
Mustardというイギリスのコメディ雑誌に載ったムーアのインタビューを読んでいたら、思いがけぬところでその答えを見つけた。League of Extraordinary Gentlemenの第三巻Centuryの第二部についているおまけ小説の話である。なんでもおまけ小説は月世界でのパルプSF風冒険譚になるらしい。で、それを掲載するのに
今回はそれが六十年代のSF雑誌、マイク・ムアコックの素晴らしいNew Worldsに載っていたことにしようと思ってる。New Worldsが性的な内容をめぐってWH.Smith書店とトラブルになったとき、ブライアン・オールディスが、誌名をLewd Worlds(みだらな世界)に変えればいいって言ったという。だから我々のMinions of the Moon(月世界兵団)はLewd Worlds of Science Fictionに連載されている--編集長はジェイムズ・コルヴィン、これはムアコックのペンネームなんだけど、六十年代後半の(New Worldsの)編集後記で、掲載拒否原稿の詰まったファイリング・キャビネットに押しつぶされて死んだって書かれていたんだよ。それから作者の名前には「ジョン・トーマス」というのを使う。わが最愛のNew Worlds作家の一人であるジョン・スラデックが昔使っていたペンネームだよ。
正しくはジョン・スラデックとトマス・ディッシュの共作ペンネームだが、こんな誰もわからないようなネタを必死に考えているムーア先生のNW少年っぷりがすばらしい。そしてムーア先生もジョン・スラデックのファンだったとは。オレ、間違ってなかったなあ。
なお、このインタビュー、他にも
...I don't even know if I've got a copy of Watchmen in the house, or V for Vendetta. I've not got any copies of Swamp Thing.なんて爆弾発言があったり、『ウォッチメン』の映画がらみでワーナー・ブラザーズに不快な思いをさせられたので「呪ってやったぜ(プロフェッショナル的な意味で)」と言ってたり、全編翻訳したいくらいのおもしろさ。新作小説Jerusalemの話はまたいずれ紹介します。
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