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2017-06-02

スキップ・ホランズワース『ミッドナイト・アサシン』

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 ぼくがスキップ・ホランズワースの名前を知ったのはBest American Crime Writingsのシリーズを読んでいたときである。〈ニューヨーカー〉や〈エスクァイア〉といった雑誌に並んで、〈テキサス・マンスリー〉という地方雑誌の記事が再録されている。そこでメジャー雑誌にまさるともおとらぬ見事な犯罪ルポを書いていたのが〈テキサス・マンスリー〉のエース記者であるスキップ・ホランズワースだったのだ。簡潔な文体と行き届いた取材、意表を突くプロット。犯罪ノンフィクションのお手本のような名品ばかりである。多くは〈テキサス・マンスリー〉から出ているアンソロジーで読むことができる
 そのホランズワース、初の長編ノンフィクションがようやく出版された。『ミッドナイト・アサシン』は一八八四年、テキサス州オースチンで発生した「アメリカ初の連続殺人事件」についての本である。疾風のようにあらわれて証拠を何一つ残さず消えてしまう殺人鬼、実はさる事件との関連が疑われることになるのだが……たいへん面白い本なので是非。ぼくは解説を寄せさせていただいております。


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