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2011-05-23

レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー公開直前!~日本とアイスランドでシーシェパードにパンチ!パンチ!パンチ!

 6/4(土)より上映のアイスランド系ホラー、『レイキャビク・ホエールウォッチング・マサカー』公開を記念するイベントに出演します。5/31(火)夜、場所は阿佐ヶ谷LoftAです。ここには書けませんが、豪華ゲストの登場が予定されておりますので、みなさまふるってご参加下さい。

UPLINK & イメージリングス present 「レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー公開直前!~日本とアイスランドでシーシェパードにパンチ!パンチ!パンチ!」

「日本が誇るハリウッド女優」裕木奈江と、あの「レザーフェイス」ガンナー・ハンセンが奇跡の競演! 
6/4(土)から公開されるアイスランド初の脱力系スプラッター映画『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』を10倍楽しく観るために、配給会社社長、捕鯨問題に詳しい人、切り株スプラッター映画のご意見番が語りあう。
ガンダーラ映画祭番外編〈シーシェパードをやっつけろ〉第一弾!
日本人ならクジラ食べようぜ!

【出演】
浅井隆(UPLINK社長)
柳下毅一郎(映画評論家)
田野辺尚人(「映画秘宝」初代編集長)
しまだゆきやす(『ザ・コーヴ』研究家)
ほか映画に関わる豪華ゲストの出演交渉中!

OPEN 18:30 / START 19:30
前売¥1,500/当日1,600(共に飲食代別)

前売りチケットはローソンチケット【L:38873】、下記ウェブ予約にて発売中!

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2011-05-07

阪急電車(2011)

監督:三宅喜重 出演:中谷美紀、宮本信子、戸田恵梨香 公式サイト

「宝塚~西宮北口間を約15分で走る、えんじ色の車体にレトロな内装の阪急今津線。その電車に、さまざまな“愛”に悩み、やりきれない気持ちを抱えながら、偶然乗り合わせただけの乗客たちがいた」高校時代の三年間、今津線を使って登校しつづけた身としては見ないわけにはいかない……!

 これ、まず何が凄いって、主要登場人物が八人。アヴァン・タイトルで延々キャラクターの紹介をして、全員紹介し終わるまでに30分もかかる。で、いろいろ悩んでる八人が登場するんだが、本気で問題があると思われるのは結婚式直前に彼氏を後輩に奪われたOL(中谷美紀)くらい。あとはミリオタの大学生と野草を取って食うのが趣味の野生派女子大生(谷村美月)なんて、紹介された瞬間に結ばれるとわかるし、彼氏のDVに悩んでる女子大生(戸田恵梨香)の決断は……って延々引っ張ってるんだけど、最後は別れを告げるメールを!ってそんなの五分で終わるだろ! 宝塚出て宝塚南口に着くまでに決断しろよ!

 関西学院に入りたくてでも学力が足りずに悩んでいる女子高生は毎日関学の前に立ってじっと校舎を眺めているのだが(そんなヒマがあったら単語のひとつでも覚えろ!)ついに意を決して学生に声をかける!「あのー、やっぱりいっぱい勉強しましたか?」それで「そりゃあしたよ!むっちゃ頑張ったよ!」って言われて「やっぱそうですよね!」って悩み解消するんだが、それ、どういう意味なのか全然わからない! 彼女は結局関学受けたの?

 この話における「片道15分の奇跡」はほぼ婆さん(宮本信子)が担当していて、宮本信子が説教をかませばほとんどすべて解決してしまう。その宮本信子が中谷美紀にするアドバイス。「あなた、顔色悪いわ。小林駅はいい駅だから、ちょっと降りて休んでいきなさい」小林駅がいい駅ってなんだよ!!! 地味な駅ばかりの今津線の中でもいちばんなんの特徴もない駅だよ!

 やっぱり今津線を舞台にするなら今津駅で運命の待ち合わせがあるけどあと五分。でもまにあう!と思った瞬間に西宮北口で踏切が降りて神戸線がガタンガタンと入線……だろ!(←もう平面交差はありません)

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2011-05-06

スコット・ピルグリムVS邪悪な元カレ軍団(2010)

朝日新聞5/6(金)夕刊に『スコット・ピルグリムVS邪悪な元カレ軍団』の映画評を書きました。『キック・アス』や『エンジェル・ウォーズ』と並べて語られがちな映画ですが、これは一味違うような気がします。むしろ『500日のサマー』とかに近いような。ぜひ見に行ってみてください。

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2011-05-03

ジェネシスとレディ・ジェイのバラード (2011)

監督:マリー・ロジェ 出演:ジェネシス・P-オリッジ イメージフォーラム2011にて

 スロッビング・グリッスルのリーダーにしてインダストリアル・ミュージックを生みだした立役者ジェネシス・P・オリッジについてのドキュメンタリー。だが、これはインダストリアルの歴史を語るドキュメンタリーではない。「墓碑銘にはアーティストではなく、世界一の恋愛をした男と書かれたい」男についての映画なのだ。

 ジェネシスPは1995年、ニューヨークでパフォーマンス・アーティストだったレディ・ジェイと出会う。二人は一目で運命の恋に落ち、まもなく結婚。だが、一味違うのはそこからだ。「子供は二人の人間が一人の新しい人間を産み出すことだ」と喝破した二人は、それなら別に子供でなくとも新しい人間を産めばいいのでは?と考えはじめる。ジェネシスとレディ・ジェイが共に変形して生まれる新たな人、それはパンドロジェニーという。二人は互いに相手に似せて整形し(レディ・ジェイは鼻を直し、ジェネシスPはほくろに合わせて刺青を入れた)、やがてそっくりの胸を持つようにと二人で豊胸手術をする。麻酔から覚めたとき、ジェネシスPはレディ・ジェイの手をとっていった。「ぼくらは天使の肉体を手に入れたね」

 ジェネシスPは人間を超克しようとした。そのための手段として人間そのものをカットアップすることを思いついたのだという(ブライオン・ガイシンから「カットアップは二つの文章から誰のものでもない第三の作者による文章を作り出す」と言われたことがヒントになったのだとか)。だが、ジェネシスPが単なる人ではないものになれたとしたら、それは人間の彫刻ではなく愛によってである。映画のテーマ・ソングに使われているI love you, I know (Psychic TV のMr.Alien Brain vs The Skinwalkersに入っている)のジュ・テーム・モア・ノン・プリュ・フロム・ヘルとでも言うべき禍々しい響きが忘れがたい。

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