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2010-12-17

異形の愛

Prm521
 茅場町・MAREBITOに〈阿部一徳のちょっといい話してあげる〉を聞きに行く。ク・ナウカの阿部一徳のソロプロジェクトで、文学作品を語り下ろすというもの。実はこのレパートリーの中にキャサリン・ダンの『異形の愛』があるというので、以前から一度見てみたいと思っていたのだ。

『異形の愛』は「フリークス版『ホテル・ニューハンプシャー』」とも言われた史上最強のフリーク家族小説で、ぼくの翻訳の中でも最高傑作のひとつだと思っている。今はなきペヨトル工房から出版された。そう、『村崎百郎の本』にも書いたとおり、村崎=黒田一郎くんの担当編集本であり、ぼくも彼もこよなく愛した一冊だった。すでに絶版になって久しいが、こうして忘れずに朗読劇で再演してくれる人もいる。

 長大な原作を二時間弱の語りにまとめなければならないので、いろいろはしょられている部分も多く、双子やチックの話が短くなってしまったのはちょっと残念。でも阿部氏が朗々と語るアーティの説教は迫力だった。オレの翻訳も悪くないじゃん、と思いながらもちょっと赤入れたくなっちゃったりして。最後は他人事のように普通に感動していた。今回の公演は三回とも完売らしいけれど、人気ネタだということなので再演の機会もあるでしょう。その際にはみなさま是非足をおはこびください。

 ちなみに入場チケットは薔薇の押し花。素敵なオマージュだ。

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コメント

ペヨトルの本が出た時のオビに「ティム・バートン監督で映画化」とありましたが、結局立ち消えになったのでしょうか?
まあ、今年の「アリス」の出来の悪さを思うと、立ち消えのままでもいいかな、と。
むしろギレルモ・デル・トロ監督で映画化して欲しいです。

投稿: マヌルねこ | 2010-12-19 11:15

まあ、実際そういう話はあったようだし、バートン本人もかなり本気でやる気だったようなんですが(何度か話聞いたことあり)、『ビッグ・フィッシュ』にいくつか要素が拾われているんで、バートンによる映画化はなくなったのかなあ、と思いました。

ぼくは映画化するならヘンリー・セリックにやってほしいと思ってます。

投稿: garth | 2010-12-19 13:03

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