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2009-06-10

映画芸術フェア@ジュンク堂新宿店

 ジュンク堂池袋店ではじまった映画芸術+nobodyのフェアだが、場所が変わって今度はジュンク堂新宿店。色紙も運ばれてきた。

 おや? なんか一枚色紙に書かれている文字が変わっているような?

 こういうのなんていうんだっけ? キジも鳴かずば撃たれまい、だっけ?

 まあトラックバックも送ってこないようなものは無視しようと思っていたのだが、コメント欄でも書かれているので、一応返答しておく。第二次惑星開発委員会NEWSでは


「オレの中にある悪意はルサンチマンという言葉で表現されるものとはちょっと違うと思うな。」

…そうかなぁ?

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6/2(水)
 わかったよ、オレは。要するに正義は向こう(行定&柴咲)にあるんだ。あいつらが世間というものであり、あいつらが正しいのが世の中というものなんだ。そして『世界の中心で、愛を叫ぶ』連中を見た瞬間に理由もなくムチャクチャにしてやりたい思いに駆られるオレは悪の側なんだ。
http://www.ltokyo.com/yanasita/diary/04061.html(リンク先訂正)
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 とあり、宇野くんはどうやらこの一節がルサンチマンの表現だと思っているらしい。ひょっとして一人で『世界の中心で、愛を叫ぶ』を見に行ったらまわりがカップルばかりだったんで「きーっ!悔しいざます!」と頭にきたとでも思っているのだろうか? どう読んでもこれはたんなる世界に対する悪意の表現なのだよ。ぼくの暗い青春をあげつらいたいのなら、『愛は死より冷たい』(洋泉社)の前書きとか、『ヴァート』の解説とか、もっといい例があるから、そっちを読んだ方がいいよ。ウェブばかり読んでいるのではなくてね。
 なぜか宇野くんは引用しそこねているんだが、このあとの部分で
 今こそオレはジョーカーの気持ちがわかる。カエルを刺してしまうサソリの気持ちが分かる。オレは必ずやバットマンに退治されるだろう。でも、それがわかっていても、オレは戦いを挑まずにはいられないのだ。あいつらと同じ側にだけは死んでもいられない。

 とぼくは自分をジョーカーになぞらえているのだが、ジョーカーってなんかルサンチマンを抱いていたっけ? 宇野くんはたしか『ダークナイト』を高く評価していたんじゃなかったっけ? その上でジョーカーはルサンチマンの産物だと言いたいのだろうか? さらにそのあとの「カエルを刺してしまうサソリの気持ちが分かる」というのが何からの引用かわかるだろうか? たぶん知らないと思うから書いておくが、これはオーソン・ウェルズの『黒い罠』『ミスター・アーカディン(秘められた過去)』からの引用だよ。たぶんオーソン・ウェルズなど見ていないだろうと思うので、是非見た上で(すばらしい映画だからね)、あのオーソン・ウェルズの言葉がどうルサンチマンの表現なのかを論じてほしい。以上。

(オーソン・ウェルズの作品タイトルを記憶違いにつき訂正。6.11)

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コメント

映画でも小説でも漫画でもゲームでもいいけど映画で言うなら
映画館もしくはモニターって小宇宙で宙ぶらりんになって映画と向き合った事が無く
「この映画好きな俺が好き」「この映画ディスる俺が好き」って
対象物差し置いた俺俺お前お前な「触るなウザイ」バカ評論家もどきに粘着された柳下さんに
もうこうなったら「ルサンチマン中年」って題の脚本作るしかないのではとはらはらしてましたが
痛快な援護射撃にホッとしました
さすが嫌オタク流でモわざわざどうでもいいを貫いた人なだけあると思いました。

投稿: 1941 | 2009-06-11 00:08

隣り合わせの色紙の配置、店員さん、どうみてもわざとでは?
怖い(笑)

投稿: 偽エリカ様 | 2009-06-11 00:46

うろ覚えで申し訳ないのですが、「黒い罠」ではなく「Mr. Arkadin 秘められた過去」からの引用では御座らぬか?
ジョーカーと蛙と蠍はアラン・ムーア様ですね♪

投稿: ウォルト | 2009-06-11 01:27

なんで引用にそこを選んだんでしょうね。
実は何も知らなくて電波男の孫引きなのでは?
あの本にはルサンチマン的要素がありますし。

投稿: chiktak | 2009-06-11 03:14

http://homepage3.nifty.com/yanasita/diary/04061.htmlの該当部分読んだけど、映画館に来ていたカップルを羨ましがった(=ルサンチマンを抱いたから)というより、「こんな中身の無い馬鹿な映画を見て泣くのが「正しい世間」ならそんな世間の側にいたくない」という柳下さんの意志が読み取れたけど。。。

「そういう世間を受け入れられない」という感情を「ルサンチマン」と表現するのはちょっと違うような気がするけどな。だって一般的にルサンチマンって虐げられた人が懐く感情のことでしょ?

宇野さん用語ではどういう状態を「ルサンチマン」というのかそこのところ詳しく書けば議論も深まるかもしれないのに残念かも

投稿: ステゴ | 2009-06-11 03:16

ジュンク堂さんのディスプレイセンスはニクいですね

投稿: 地獄のキューピー | 2009-06-11 03:27

宇野って映画の知識も無いのにルサンチマン抱えちゃってるのはまだいいんだけど、コメント公開しないどころか受け取らないとかどうしようもないショボさだw

ゼロ年代の批評家はディスは好きでも相当打たれ弱いんでしょうな。

投稿: ささやん | 2009-06-11 05:37

勝負あった!
ということですな。
柳下・中原組圧勝、ト。

まぁ今後のミドコロは宇野常寛(笑)がどんな悔し紛れの捨て台詞を吐くか、ですな。いや、「まったく完全に何事もなかったかのようにスルー」(ソッチからケンカ売ってきたクセに!)ってのが、いちばん有り得る反応だとは思いますが。

注:ちなみにこの「宇野常寛(笑)」という表記は、あのヒトのイヤミな書き方(しかも誤読に基づいてる!)をモノマネしたものです。ただしこちらは誤読に基づいてません。

投稿: kamikitazawa | 2009-06-11 09:31

>『ミスター・アーカーディン』
 ちょっと手元にビデオがないので確認できないのですが、たぶんそのとおりです! ご指摘多謝! オレダサイ。謹んで訂正してお詫びいたします。

>『電波男』の孫引き
 たしかに『電波男』であそこが引用されていたような気がするな。孫引きか……それは実に……

投稿: garth | 2009-06-11 10:07

本田氏は
>あいつらと同じ側にだけは死んでもいられない。
まで引用していますね。

http://ya.sakura.ne.jp/~otsukimi/hondat/kimoi/kimoiden.htm

投稿: 鹿 | 2009-06-11 13:38

うお~、面白いことになってきましたね~。プロレスっすね~。

ところで宇野サンが「うる星2」から「ミュンヘン」から青山真治作品までしつこくそれだけで押し通そうとしている「母性の排除の論理」論とやらですが、これ本田透さんが昔しろはたで書いてた手塚・高橋留美子論のパクリですよね。

投稿: ギャルーキン(笑) | 2009-06-12 00:03

『黒い罠』の件は、てっきり柳下さんのトラップだと思ってました。
宇野「『黒い罠』の引用なんて、そんなのはもちろん知ってました。常識じゃないですか。書かないだけで無知と決め付けるとはひどいですね」

柳下さん「あ、『黒い罠』じゃなくて『ミスター・アーカディン(秘められた過去)』の間違いでした
サーセン。でも宇野くんにとっては正しかったみたいですね」

宇野「(や、やべえ!)こういう姑息なやり方をするのはルサンチマンが…」

という流れになるのかなと。
なのでウォルトさんのご指摘があったとき「あああ~っ、もうちょっと待ってください~」と思いました(ワラ

投稿: サイプレス宇野 | 2009-06-12 01:18

宇野常寛(笑)が全面勝利宣言(ええーっ?!)を出してますが、ううーん、まぁ、スルーしなかっただけエラいホメてやる、ってところですかねぇ。そもそも何言ってるかサッパリ解らんし。

しかし、「イイトシして『セカチュー』なんかにマジギレしちゃってぇプゲラ」って論理構成は、時々ここに湧くアラシのみなさんと何ら変わりませんわ。仮り初めにも文筆・言論で生計の糧を得てる人間が衆人環視の中でそんなこと言って、誰がそんなヤツの言うことに耳なんてかすかよ!!

投稿: kamikitazawa | 2009-06-12 14:58

中原さん最高!!!!!!(笑)

投稿: targy | 2009-06-13 00:02

この人(宇野常寛)って、本当に頭悪いんですね。

絶望的なまでに・・・。

投稿: yama | 2009-06-13 06:12

>ジョーカーはルサンチマンではないが、柳下さんはルサンチマンまみれ(宇野wrote)

何か揚げ足とるだけでオーソンウェルズをみて、宇野さんなりの理解を書き記すとかしないとね。

「柳下は己のルサンチマンとニッカのウィスキーの飲み過ぎでミスター・アーカディンと黒い罠を間違える」くらい書いてほしいところ(笑)

関係無いけどトラックバック欄の神代特集
http://www.bloc.jp/roxyboy/data/1243227198
渋谷に見に行こうと思います

投稿: ステゴ | 2009-06-13 10:08

失礼いたします。
話題の宇野氏とは一体どのような風貌かと、書店にて氏の著作「ゼロ年代の想像力」を手に取り確認してみたのですが、もっとアゴ髭なんかを気取って生やした、今どきのアカ抜けた風貌かと思えば、これが全く違いますね。
あの著者近影は宇野氏の冗談でしょうか?もう、何というか、「どっちがルサンチマンだか!」という中原さんの指摘そのままの顔しておりますね失礼ですが(笑)。
ついでにPLANET確認しましたが、これかつての秘宝とおんなじ判型なのですね。なんか質感まで似ているような。しかし個人的には何故か、かつて書店で「危ない28号」を手にした時の不穏さを思い出しました。

投稿: 通りすがりの男 | 2009-06-13 20:39

宇野さんって、なんか学生プロレス出身のプロレスラーって感じですね。バックボーンの薄さとかが。
 俺たち若いモンの時代だぜといいながらやってることは上の世代の枠を超えられないとかまさにプロレス的に一番ベタ(というか安直)な世代闘争アングルっぽいです。
 上の世代と違って言論プロレス以外でツブしの利かない宇野選手は他人に噛み付かずにはいられないんでしょうね。
 まぁ受身取りそこなって死ぬことはないだろうから適当にやってくれって感じですが。

投稿: 言論プロレス的に | 2009-06-14 13:59

いや、あの写真は冗談でしょう。
服装からしてもニヤケ顔からしても…。
イベントで見た限り、普通の格好してれば普通の地味な人ですよ。
(まあサブカル界隈でルックスの話は不毛って事で)

投稿: unko | 2009-06-14 18:06

同じ本の宣伝を何度も繰り返すというのは、記憶障害か何かなんでしょうか、宇野って人のブログ。
そうで無いとしたら、なんとスマートさに欠ける…。

投稿: kime | 2009-06-16 00:15

その後、宇野はジュンク堂新宿店に電話で圧力をかけ、色紙を撤去させたらしい。
卑怯なヤツはどこまでも卑怯だ。ここまで最低だと、ホントご立派!

投稿: 何が惑星なんたら委員会だクソ百姓 | 2009-06-17 11:51

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