Il vento e le Rose ~愛するということ (2009)
監督:知らない 出演:叶恭子さま 製作:愛するということ製作委員会 公式サイト
これ、実は恭子さまは主演ではありません。主役はよく知らないイタリア人の女子学生。よなよな湖畔の古城で剣をもった中世の騎士が立っているという北欧メタルみたいな夢に悩まされている花売り娘は、ある日、郊外のヴィラに薔薇の花束を届けるように言われる。そこには美しい女と彼女にかしづく男が住んでいるのだった。美女の奔放なセックスを見た花売り娘は我知らずおののきを覚え……
まあ『O嬢の物語』をヌルくしたようなというか、撮影素人と違うんかちゃんと照明当てないから真っ暗だろというか、まあそういう話なのですが、特筆すべきはこれ、出演者みなイタリア人ばかりでイタリア語と英語しか使われない。で、そうなると必然的に怖ろしいことが……そう、恭子様のセリフがなくなってしまうのです! 全編で恭子さまのセリフはふたつだけ。その内のひとつは、恭子様に捨てられた男が「きみに捨てられるなら死んでやる!」というのに対して
「ん~やれば。あんたの人生だし」
と言うだけ! 言葉喋らないで、テーブルの向かいに座った男の足を蹴っ飛ばして誘ったりするだけなんで、ほとんど白痴の色情狂みたいだった。まあそのとおりだという説もありますが。
まあこれもいいんですが、やはりここは『蜜の味』の映画化をキボンヌ。その際はもちろん恭子様にセーラー服着て高校時代を演じていただきたいものですね!
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コメント
文章を読んでもなお、8割くらい意味が分かりません…。
柳下さんは
秀逸なグラン・トリノ評を書ける方なのに
どうしてもその力を
監督も「知らない」霞がかった映画に
向けずにはいられないのですね。
どこからそのファイトが生まれるのですか?
投稿: キムタケ | 2009-05-20 10:55
そのセリフでさえも“恭子さま”そのものを表していらっしゃるとは。
恐るべき“恭子さま”パワー。(笑)
投稿: yama | 2009-05-20 15:48
こんばんは。この映画の監督エリザ・ボロニーニという女性は、初めて映画を撮ったようですね。
この映画に興味はありませんが、ボロニーニ監督は、『わが青春のフロレンス』や『沈黙の官能』などの名作で知られる巨匠マウロ・ボロニーニと、血縁関係があるのでしょうか?
投稿: 闇侯爵 | 2009-05-23 18:54