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2009-03-28

ウォッチメン(2009)

 本日公開の映画版ですが、朝日新聞2009年3月27日夕刊にレビュウを書きました(今後は可能なかぎり活字媒体掲載情報もここでフォローしていきます)。で、朝日の映画評ですが、てっきりウェブでは公開されないものと思ってましたが、たまにどらくに掲載されることがあるそうです。すいません、こんなページ、存在も知りませんでした! しかし「朝日新聞がビートルズ世代に贈る、こだわりエンターテインメントサイト」ということなので、オレの映画評が掲載される可能性は宝くじに当たるよりも低いのではないかと思われます。期待しないでお待ちください。

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2009-03-24

小鷹信光「私のペイパーバック」出版記念パーティ

119644  大森望から誘われたので呼ばれてもいないのに小鷹先生に挨拶しに行く。会場は有楽町の外国特派員記者クラブというところ。廊下に上祐の記者会見の写真が飾ってあったりする。小鷹氏の新刊は見ているだけで楽しい豪華装丁のペイパーバック・コレクション本。個人的には口絵と本文用紙を同じ紙使ってるのが羨ましい。『女優林由美香』 のとき、これをやりたかったけど予算の都合で許されなかったんだよねえ。まあそこら辺は年期の違い。「70過ぎたらSFのペイパーバックの本を出すのを目標にしよう」と大森望は言ってたが、我々だとコレクションの真ん中部分がないんでたいへん妙な本になってしまう恐れが。

 二次会は滝本誠、大森望、東浩紀(小鷹氏の娘婿)、国書Tという珍しいメンツで近所の居酒屋に行く。素面の東浩紀と話すのはほとんど初めてに近いので、ここぞとばかりいろいろ言いたかったことをぶつけて絡みまくる。「宇野(略)なんとかしてください」とか「南京大虐殺のアレはないんじゃないですか」とか。そういうわけで東浩紀と大激論大会(真剣中年しゃべり場スペシャル)。東浩紀は「抑圧の大事さはわかるんだけど、ぼくは生理的にできないんですよ!」と言ってましたがやはり若いもんを甘やかし過ぎだと思います。しまいに「柳下さんは人を信じてますよ!」と言われてしまった。ヒューマニストだと言われたのは生まれてはじめてだ。でもどう考えても人を信じすぎなのは東浩紀の方だと思います! あー楽しかった。

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2009-03-22

オレのベーコン数

 Kevin Bacon Numberについてはいまさら説明する必要はないだろう。何本の映画の共演者をたどればケヴィン・ベーコンにたどりつけるかという本数のことだ。Oracle of Baconにいけば、好きな人のベーコン数を教えてくれる。残念ながらこれの問題はimdbのデータを引いてるってことで、imdbに登録されていない人名は出てこない。だからオレの場合だと林由美香 ベーコン数3と『発情女刑事』で共演してるから3+1=4とか計算して満足するしかなかったわけだ。

 そんなわけだから、ある日なんの気になしにエゴサーチして、自分がimdbに登録されてることを知ったときの驚きを理解していただきたい。
 当然検索してみたとも
 ベーコン数3 これかなりいいんじゃないか?

 ついでに知り合いもいくつか探してみた。
 中原昌也 ベーコン数4
 平山夢明 ベーコン数3
 三留まゆみ ベーコン数∞
 大林千茱萸 ベーコン数3
 吉行由実 ベーコン数3

 というわけでベーコン数3は別にいい数字ではないらしいことが判明した。でも中原よりは宇宙の中心に近いらしいね!

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2009-03-18

熟女と新人巨乳 したがる生保レディ (2009)

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 40年前の小川欽也監督作を見に行くなら、2009年の小川欽也も見とかないとまずいだろう!と思って上野オークラへ出かける。 うららかな陽気で、上野公園の桜もそろそろという感じ。人出が多かった。

 話は新人巨乳生保レディ(波風きら)が業績好調なのをいぶかしんだベテラン生保レディ(友田真希)が新人リサの肉体営業を疑いはじめ……というもので、60分の内半分くらい絡みやっているが何度か眠気に襲われる……波風きらが(友田の妄想の中で)「ぱふぱふしてあげようか?」と肉体営業していたが、現在公開中『ドラゴンボール・エヴォリューション』へのオマージュなのか!? さすがは小川欽也、現代の事情にも遅れをとらない!

 ちなみにもう一本、新田栄の『牝熟女 馬乗り愛撫』(「いやらしい熟女 すけべ汁びしょ濡れ」)も見たので新田栄と小川欽也というかなり強烈な二本立てを見てしまった。こっちは亭主(久須美欽一)の浮気相手として書道教室の先生役の林由美香が出ていたので、それが唯一のオアシス。全裸書道教室でマンタクとっても上品な由美香さんはさすがとしか言いようがない。

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2009-03-13

60年代まぼろしの官能女優たち

Title  明日からラピュタ阿佐ヶ谷にてほぼ二ヶ月近いレイトショーで60年代のピンク映画を9本上映。ともかく幻すぎてタイトル聞いても全然何がなんだかという感じだろうけど、今回を見逃すとたぶん二度と見られない(もちろんビデオにもなっていないし、なる見込みもない)作品ばかりなだけに、告知と宣伝を。

 正直なところぼくもこの中で見ているのは二本だけなので、面白いかつまらないかなんてまったくわからないのだが、見たうちの一本『禁じられた乳房』はたいへんな傑作でびっくりした。いや小川欽也の映画に「傑作」なんて言葉を使う日が来ようとは思わなかったが、本当に面白いんだからしょうがない。金がないのでほぼオールロケ、それでいてあまりヌードがない(今のピンク映画と違い、ヌード自体が貴重なのだ)ため、低予算犯罪映画の趣きがある。和製B級ノワールというところか。最良のドリス・ウリッシュマンのような優れたセクスプロイテーション映画なのだ(といってもちっとも褒めているようには聞こえないが)。

 先日アメリカ版のDVDで見た『昂奮』も凄かった。なんせ1時間以上のあいだ、延々と浜辺で学生運動崩れのレイプ犯が女の子を追いかけてるだけなのである。女がつかまり、絡み合い、そこで身体をもぎ離して逃げ、またつかまえる。以下このくりかえし。二人が走るのを超ロングでとらえているカットにいたっては、ほとんど実験映画のようである。

 やはりピンク黄金時代の映画は凄いね。そういうわけでぼくも毎週通うつもりです。

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アラン・ムーア、ラファティを剽窃する

 3/20発売の映画秘宝2009年5月号で『ウォッチメン』公開記念〈『ウォッチメン』とアラン・ムーアの世界〉という特集をやるので、いくつか原稿を書いた。たぶん『ウォッチメン』絡みでアラン・ムーアの特集をするような媒体は他にあるまいと思われるので、是非ともお目通しいただきたし。ここでは原稿にするでもない駄ネタをひとつ。

 特集のためにインタビュー本を読んでいたのだが、その中に気になる一節があった。

「Aberard Snazzを書いてたときに『そうだな、アベラードを確率計算やら掛け率やらいじくってるカジノに行かせるか』と思いついたんだ。それで奴が確率を操作する機械をカジノに持ちこんでズルをして勝つんだけど、最後にクローク係と勝負したらそいつが同じような機械を使っていて全部スってしまうという話を書いた。で、書き終えて有頂天だったんだが……しばらくしてR・A・ラファティの短編集を読んでいたとき、突然気づいてゾッとしたんだ。あのアイデアはパクリだったって!……もちろんオレは告白して謝罪してその回は絶版にした。なんせ元のラファティの話の方がずっとうまく書けていたし」

 締め切りに追われて無意識のうちにアイデアをパクってしまったって話なんだが、まさに弘法も筆の誤り。「もう二、三日あったら思い出してたはずなのに!」と悔やんでいるが、まあこれはしょうがないよね。そのあとの態度はやっぱり立派な人である。もって範としたいものだ。ちなみにここでムーアがパクったって告白してるラファティなのだが、たぶん『宇宙舟歌』のルーレッテンヴェルトのエピソードだと思われる。ムーアは実はすごいSFファンなので、インタビュー読んでるといろいろこういうネタが出てくる。

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2009-03-07

Star of David: Hunting for Beautiful Girls

Starofdavid
 『堕靡泥の星 美少女狩り』米Discotek Media版DVDがついに完成。一昨年11月に収録した音声コメンタリーがようやく日の目を見ることになったというわけ。発売は三月末になるということなので、もうちょっとだけ待ってください。DVDの特典としては監督インタビューと監督はじめての音声コメンタリー、こちらはぼくが聞き手をつとめました。

 しかしできあがってきたジャケを見て唖然。下着着せられてるよ(笑)!アメ公はしょうがないなあ(なお、ジャケ裏面にはuncensored versionが入ってますんで、気になる人はそっちとさしかえるといいかと思います)。

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2009-03-05

Kindle for iPhone

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 amazonの電子書籍リーダーkindleのiPhone/iPod touch版がついに登場! さっそくインストールしてみた。kindleの本はamazon.comのkindlestoreから購入するのだが、日本発行のクレジットカードでは購入不能。ちょっとトリッキーなことをしなければならない。手順は以下のとおり。

1)amazon.comでGift cardを購入する。これは国内のクレジットカードで購入可能。このときにE-mail a gift cardを選択して、e-mailでgift cardの番号を自分宛に送るようにする。
2)amazon.comに別アカウントを作成する。クレジット情報等は入れない。
3) 2)のアカウントをKindle for iPhoneに登録
4) PCで2)のアカウントにログインし、kindlestoreから電子書籍を購入。支払いのときは1)で入手したギフトカードの番号を入れる。

 これでiPhoneのkindleをシンクロさせると、即座に購入した書籍があらわれる。このスピード感はすごい。とりあえずスティーブン・キングのkindle限定本URを購入してみた。フォント・サイズは五段階で、シームレスにサイズを変えられるわけではない。画面サイズが気になるかと思ったんだけど、思ったより読みやすいね。これなら充分に読書デバイスになりそうだ。というか、たぶん最大のポイントはkindleがハードウェアから解き放たれて単なる電子書籍販売プラットフォームになったということだよね。Kindle for Windowsとか出るのかどうか知らないが、その可能性が見えてきたように思う。

 なお、Kindle for iPhoneでは雑誌・新聞の購読はできないらしい。画面サイズの問題かな? 雑誌がいちばん使えそうなんで、これだけはちょっと残念。

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2009-03-02

世界傑作劇場最後の日

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 上野の漢のメッカ、世界傑作劇場が建物老朽化のためついに取り壊し決定。今日で閉館というので行ってきた。日曜日でもあり、山崎邦紀監督のトークがあったので女性客も結構多く、場内はほぼ満席であんまり閉館につきもののしんみり感はなかった。それにしてもあの人たち、今後はどうするんだろうか。張り紙には「上野オークラをご利用ください」と書いてあったけど、上野オークラに映画を見にいってる身としてはあまりご利用して欲しくないような気も。まあ同じ肩身の狭い趣味を持つ者同士、仲良くやっていくしかないのか。

 ちなみに山崎監督の新作は『仮面の宿命 ~美しき裸天使~』。初老の大学教授(牧村耕次)が初恋の男の幻想に導かれ、死の影を感じながら性の探求を続けるという物語。客層や劇場の運命を考えずにはいられなくなる佳作だ。ノンケの仮面をかぶって生きてきた男が仮面の告白をするという話なのでもちろん三島由紀夫リスペクト(褌マニア)。牧村耕次が哀感と同時に老ホモセクシュアルの狡猾さも見せつけて素晴らしい。

 映画を見たあと、上野オークラで二本見る。ロビーでかなり強烈な女装さんがお着替えあそばしていてビビった。最近は劇場側もああいう方々は二階に隔離する方針とってるのかな?

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2009-03-01

ZEROX杯 鹿島3(3-0)0G大阪@国立霞ヶ丘競技場

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 シーズン開幕を告げる花試合だが、去年ACLと天皇杯で一段レベルがあがったかな?と思われされたガンバ大阪相手なので、好試合を期待して出かける。「ハンドバッグ席」というのを買ったら、ポシェット入りの手袋がついてきた。

 試合は前半七分にCKからのこぼれ弾を興梠が叩きこんで先制。あとは鹿島の注文通りのゲームになって、前がかりになったガンバの裏を取ってたちまちに前半で3-0。後半は流してサービスで大迫まで出す余裕っぷり。順調すぎて怖いわ。

 本山のボランチはいかにも応急措置って感じで危なっかしかったんだけど、ガンバのプレスとショートパスを的確なポジショニングと正確なミドルパスでかいくぐっていくあたりの中盤の攻防はたいへん面白かった。なんというか、ガンバはまずパスを手近な相手から探していくけど、鹿島はまず遠い相手から探していくという感じ。

 相変わらず遠藤のキックは素晴らしいけど、今日は鹿島のディフェンスがシュートコースをしっかり切ってたんで、ミドルを打たれてもあまり怖くなかった。最後は決定力の差だったかね。なお、吉田主審はグダグダ。今年はああいう基準で取るぞって範をしめしたつもりなんだろうけど、あんなにファール取ってたらACLでボコボコにされちまうよ!

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