60年代まぼろしの官能女優たち
明日からラピュタ阿佐ヶ谷にてほぼ二ヶ月近いレイトショーで60年代のピンク映画を9本上映。ともかく幻すぎてタイトル聞いても全然何がなんだかという感じだろうけど、今回を見逃すとたぶん二度と見られない(もちろんビデオにもなっていないし、なる見込みもない)作品ばかりなだけに、告知と宣伝を。
正直なところぼくもこの中で見ているのは二本だけなので、面白いかつまらないかなんてまったくわからないのだが、見たうちの一本『禁じられた乳房』はたいへんな傑作でびっくりした。いや小川欽也の映画に「傑作」なんて言葉を使う日が来ようとは思わなかったが、本当に面白いんだからしょうがない。金がないのでほぼオールロケ、それでいてあまりヌードがない(今のピンク映画と違い、ヌード自体が貴重なのだ)ため、低予算犯罪映画の趣きがある。和製B級ノワールというところか。最良のドリス・ウリッシュマンのような優れたセクスプロイテーション映画なのだ(といってもちっとも褒めているようには聞こえないが)。
先日アメリカ版のDVDで見た『昂奮』も凄かった。なんせ1時間以上のあいだ、延々と浜辺で学生運動崩れのレイプ犯が女の子を追いかけてるだけなのである。女がつかまり、絡み合い、そこで身体をもぎ離して逃げ、またつかまえる。以下このくりかえし。二人が走るのを超ロングでとらえているカットにいたっては、ほとんど実験映画のようである。
やはりピンク黄金時代の映画は凄いね。そういうわけでぼくも毎週通うつもりです。
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コメント
ドリス・ウィシュマンの映画というと、LET ME DIE A WOMAN と A NIGHT TO DISMEMBER しか観たことのない者にとって、最良というのがどういうものかよく分かりませんが、かなり奇妙な印象を与えるものであろうということは想像出来ます。
投稿: DAVID 14 | 2009-03-13 23:27
ヴェーラ、イメージ・フォーラム、阿佐ヶ谷でもポルノ・ピンク映画の特集が続いていますね。阿佐ヶ谷は遠すぎるので断念せざるを得ないのですが、フォーラムは頑張って観にいきます。
投稿: ヴィンセント | 2009-03-16 17:25
こんなのもあります。
http://d.hatena.ne.jp/shimizu4310/20090314#p1
「聖子のお尻」!……「どくいりきけん」です。本格ミステリ派の人は是非1
投稿: garth | 2009-03-17 00:36