モーフィー時計の午前零時
国書T他と毎度おなじみ底抜け飲み会。最強セクハラマシーンと化したiPhoneが大活躍したとこまでは良かったのだが、最後は例によってどやさな感じに。
その場で見本としてあがっていた若島正編『モーフィー時計の午前零時』(国書刊行会)を受け取る。ずっしりと重い400頁。装丁に無駄に凝りまくる国書タッチは健在で表紙は赤黒二色に金箔押し! これ、普通に考えると四色より二色の方が安いだろうと思ってしまうのだが、実はそうではなくて二色の方が手間も金もかかるのである。
帯は羽生善治。しかし何より凄いのは若島正の25頁におよぶ解説で、小説中に出てくるチェスゲームやプロブレムをすべて実際に棋譜を乗せて解説しているのだ! 本文を読む分には必要ないけれど、解説を読むときには手元にチェス盤を置いておきたい。
小説もたいへん逸品がそろって\2800+税はお買い得だと思うのでみなさま是非とも。ちなみに拙訳のジーン・ウルフ短編は、たいへんウルフらしい傑作で、個人的にも大好きな短編のひとつ。ウルフらしいとは言っても別に面倒な叙述トリックとかあるわけではなくて、戦争の話とかが入ってくるところでふっと世界が広がる感覚を与えてくれるところかな。来週なかばくらいには本屋に並ぶかと思いますので、よろしくお目通しのほど。
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