砂時計 (2008)
監督・脚本:佐藤信介 出演:松下奈緒、夏帆 公式サイト
これ、主演松下奈緒のように宣伝されているのだが、話の八割は夏帆が出てくる過去の島根の話。夏帆の田舎暮らしか~と『天然コケッコー』を思い出してぽわわわとしているあなた、残念それは孔明の罠だ!
時は一九九五年、事業に失敗した父親と別れた母に連れられて杏(夏帆)は田舎に帰ってくる。だがもともと繊細だった母は離婚のショックと閉鎖的 な田舎暮らしのプレッシャーで鬱病に。ついにある日ぶらりと山に出かけ、帰らぬ人になってしまう。以来杏は心を閉ざし、何かあるたびに不安に怯えて暮らす ようになる。友人がふらっと家出すると「お母さんのときと一緒だ!」と恐怖に震え、いきなり地面に沈み込むような不安の発作に襲われて卒倒してしまう。遠 くの方でピントの合わない黒髪の少女がゆらゆらしてる、とか完全にホラー映画の演出。恐怖のつるべ打ちにすでに夏帆の神経はボロボロ、完全なメンヘル女と 化して……
「こわい……わたしはきっと大悟(恋人)を堕としてしまう……」
やがて大人(松下奈緒)になった杏だが、どうしても過去の恐怖から逃れられず、ついに婚約者から捨てられてしまう。思い出の島根の浜辺に一人立つ杏は、鞄から割れてしまった思い出の砂時計のかけらを手に、左手首をざっくりと……
松下奈緒は駆けつけた昔の恋人大悟(ヤンデレにとりつかれたせいで人生を棒に振ってしまった男)に救われてプロポーズされるわけだが、どう見ても完全な共依存です。本当にありがとうございました。
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