Girl Boss Revenge (1973)
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3/29(土)に映画『ザ・フィースト』公開記念のトークショーに参加します
蒼井そら vs 映画ライター
「ザ・フィーストをめった切り!」 in 新宿ジョイシネマ
場所: 新宿ジョイシネマ ※イベント前売り券を劇場にて販売中!
日時: 3/29(土) 20:30〜
ゲスト:蒼井そら(女優)
高橋ヨシキ(切り株派デザイナー)
、高橋ターヤン(映画秘宝ライター)、柳下毅一郎(翻訳家)
※詳しくは、劇場にお問い合わせください。
まあ、どう考えてもわれわれは刺身のツマ、あるいは写真でトリミングされてしまう人なわけですが、映画はたいへん面白いのでどうぞ。
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『女優林由美香』を作りながら「ああこの映画見たい!」と思うことは多々あったのだが、中でももっとも見たかった一本。渡邊元嗣監督から提供されたスチルが実に素晴らしく、スチルだけで「どうしてもこの由美香さんを見たい!」と思わされた作品だ。衛星劇場で放映されていたので念願かなって鑑賞。
ヒロインは社長秘書の時任歩。リストラされた旦那はインポになってしまって、すっかり女を忘れた日々が続いている。そこに現れたのがメリー・ポピンズよろしくチャイナドレスにピンクの雨傘をさした謎のセールスウーマン福俵満子(林由美香)。「潤いを忘れていませんか?」と妙なバイブを押しつけて……
インポの旦那を回春させるため、満子は旦那の憧れの女優の姿で家を訪れる。旦那の憧れだった女優、それはもちろん1989年デビュー当時のブリブリアイドルAV嬢だったころの林由美香だ(ちゃんと当時の雑誌が登場する)。当時と少しも変わらぬ美しさで林由美香は旦那を誘惑する。これほど林由美香への愛に満ちたシーンがあるだろうか? 渡邊元嗣監督が「(はじめて会ったとき)世の中にこんなに可愛い女の子がいるのかと思った」と言っていたことを思いだす。つい昔のグラビアを引っ張り出してしばし回想にふけってしまった。
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監督、編集、主演:アベル・フェラーラ 出演:トニー・コカコーラ&ルースター
吉祥寺バウスシアターの爆音オールナイト〈爆音聴力破壊〉に出かける。中原昌也セレクションで、『要塞警察』、『13回の新月のある年に』、『ゾンビ(アルジェント版)』の四本立て。だが、爆音上映にもっともふさわしいのは「最大音量で見るように」の注意書がついた『ドリラー・キラー』だろう。
ビデオが出ればビデオで、DVDが出ればDVDで、これまでもあらゆるメディアで見てきた『ドリラー・キラー』だが、こんな大画面で見るのははじめて。感動した! 今日のイベントはほぼこれに尽きるというくらい素晴らしかった。ドリルを持った伊達男フェラーラが格好良すぎる。赤パンツでドリルを構えてポーズをつけるところが最高にお洒落。そしてドリルをぶちこむ前に、必ずきゅんきゅんと軽くまわして動作をたしかめ、タイミングをはかるところがまた最高。
ホームレスだらけのニューヨークの風景はおそらく実景の隠し撮りで、そのドキュメンタリー的な迫力に主人公のささくれだった心情(電話代が払えないとか……!)がかぶってくるあたりに異様な迫力がある。売れないアーティストだったフェラーラの鬱屈がぶちまけられる破壊衝動に興奮するのは言うまでもないのだが、同時にどのシーンにも妙なユーモアがあったり(ホームレスとだらだらくっちゃべってるところとか)、あるいは巧みな日常描写(主人公とGFのまったく無意味な会話とか)も忘れがたい。初期衝動とユーモラスな演技が同居してるからこその傑作なのだと再確認した。
なお、昼夜分かたず下手くそな演奏をつづけて、フェラーラがホームレスをドリる原因を作る二階のパンク・バンドを演じているのはトニー・コカコーラ&ルースターという謎のバンドなのだが、この日は山崎ナオコーラも見に来ていた。
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奇想コレクションより発売になりましたジョン・スラデック短編集『蒸気駆動の少年』。おかげさまで売れ行きも好調とのことで、これで少しでもスラデックの名前が広まってくれればいいなあ、と思うのみです。
発売直後が恐ろしい勢いで売れていたらしいのですが、中でもよく売れていたのが紀伊国屋書店新宿南店(サザンテラス)だとか。で、行ってみたところ、こんな手書きポップがついて平台のいちばん手前に積んでありました。あきらかにバランスを失していますがそれがどうした。スラデックへの愛は人を狂わせる。
popには「天才という人もいれば、アホだという人もいる。(中略)恐らく最初で最後のベスト短編集で、人も作品も不世出であるのは間違いない」とありました。新宿南店の店員さん、どうもありがとうございます。
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最新作である傑作『コロッサル・ユース』の公開を記念して開かれるペドロ・コスタ監督特集2008で、映画監督の七里圭氏とトークさせてもらうことになりました。
3/25(火) 20:00~ トーク:七里圭(映画監督)×柳下毅一郎(映画批評家・特殊翻訳家)
19:00~の短篇三本(「六つのバガテル」2002、「タラファル」2007、「うさぎ狩り」2007)のあとのトークになります。自分ごときがペドロ・コスタについて話すことがあるだろうかと途方にくれているのですが、映画はどれも素晴らしいので是非見に来てください。
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監督:ナジーブ・ベルカーディー 出演:モンセフ・カフルーシャ 公式サイト 草月ホールのアラブ映画祭2008にて鑑賞。
カフルーシャはチュニジア第三の都市、スースに住む45歳のペンキ屋。だが、彼には夢があった。憧れのクリント・イーストウッドのような格好いいアクション映画を作るのだ! カフルーシャは近所のビデオ屋(結婚式の撮影が専門)を雇い、行商のおばさんやアル中の浮浪者を集めてアクション映画を自作自演する。最新作は『アラブのターザン』だ!
これはチュニジア版『アメリカン・ムーヴィー』とでも言うべき映画に狂った馬鹿を追いかけるドキュメンタリーである。カフルーシャの“映画”にはもちろん特撮もスタントもなく、すべてカフルーシャの自作自演だ。はくせいのヤギと格闘するカフルーシャの姿を笑うのはたやすい。だがカフルーシャがやっていることはすべて本物である。走行中の車によじ登るヤキマ・カヌットばりの大スタント。血糊の必要なシーンになると自分の腕を切って血を垂らし、悪党がヒロインの家を襲うシーンでは本当に家に火をつけて駆けつけた消防車を撮影する! ほとんど狂気に近い執念。
カフルーシャ曰く。「憧れの国はイタリアだね! イタリアは素晴らしい映画の大国だからね。クリント・イーストウッド、リー・ヴァン・クリーフ、バッド・スペンサー……」それは全部マカロニ・ウェスタンだ! 映画の製作者たちは実際にカフルーシャの映画をイタリアに持って行くのだが……この顛末は泣けるよ。
上映はもあと一回、23日(日)の11:30からドイツ文化会館でありますのでお見逃しなく。
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ジーン・ウルフの最高傑作、〈新しい太陽の書〉がついに新装版で再登場。第一巻『拷問者の影』は来月4/23に発売である(早川書房)。すでに既報の通り、新装版の表紙は小畑健。表紙が届いたので公開させていただきます。たぶんネット初公開、さあどうだ! まあいろいろ声はあると思いますが、ぼくは前にも言ったとおり、新しい読者が手に取ってくれるきっかけになってくれればいい、と前向きに考えています。
第一巻の解説を書くために一巻から順に読み直していたのだけれど、やはり面白くて途中から止められなくなってしまった。昔読んだときよりも、ずっとよくわかったような気がする。たぶん細部に気をつける読み方をするようになったのと、ウルフがヒント(読み方)を入れ込むやり方に慣れてきたからだろう。解説に「今ようやくウルフを受け入れる土壌ができた」と書いたのは、決して煽りではなく本当のことだと思うのである。是非、みなさんも読んでください。
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(またはダニーロの魅惑)
シーズン初観戦で味スタに出かける。暖かいというよりは暑いくらいの好天。気温40度で試合して中三日でこの暑さという鹿島はさすがに動きが悪く、コンパクトなゲームを挑んだヴェルディに中盤でも互角の勝負になる。青木と新井場だけは元気だったが。新井場は最後まで運動量が落ちなかった。代表に呼ばれてもいいくらい絶好調だと思うんだがなあ。
後半に入ると小笠原までゴール前に張り付くかたちになって、何度かピンチを迎える。ここで投入されたのがダニーロ(11)。「サンパウロの10番」として鳴り物入りで来日したが、日本の早いサッカーに適応できずすっかり時間稼ぎ要員に。でもスタジアムでは人気なのだよね。まあ人柄の良さもあるんだが。
ダニーロがなぜ駄目だったのか、今日の試合を見てよくわかった。ダニーロってともかくプレーが大きいのだ。下手なのではない。ともかくスケールがでかい。まるで跳ね返すかのようなトラップ、蹴り出すようなドリブル、早くて長い(明後日に出す)スルーパス。まるで中田ヒデのスルーパスのようだが、中田のパスは本人の性格の反映だが、ダニーロのスルーパスがあんなに鋭いのは何故なのか? それは彼のスケールがあまりに大きいからである。トラップもドリブルも、無駄にでかい(190センチある)身体のスケールに合わせて大きいのだ。本山のテクニックは狭いところを抜いていくのに特化したものである。本山はその名人で、いわば日本的テクニックの完成品である。ダニーロのボール扱いはそういうものではない。もっとおおらかな、青空の下でたわむれるかのようなものだ。ダニーロは、古き良きサッカーを思い出させてくれる。だから誰もがダニーロを好きになってしまうのだ。
だからオリベイラが後半、暑さと疲れからスペースが出来てきたころにダニーロを投入したのは理詰めの交代だった。ダニーロの大きなプレーはスタジアムにはよく映える。ボールを受けて反転する派手な動作から鋭すぎるスルーパスをマルキーニョスに通し、見事勝利の立役者となった。いい休日だったな。
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監督:西村潔 シネマヴェーラ渋谷にて。『弾痕』がプリント不良で『薔薇の標的』に差し替えになってしまったので、はからずも封切り時の二本立てが再現されることに。岡田英次がナチス第四帝国復活を願って加山雄三を殺し屋としてスカウトするという『薔薇の標的』も十分凄い映画だが、やはりここは『ヘアピン・サーカス』。
自動車教習所の教官をつとめている元花形レーサーが、走り屋の小娘との出会いによってついにハンドルを握る……というシンプルなストーリー。主役を演じるのは本物の元レーサーだし、芝居らしい芝居もなく見せ場はほぼすべてカーレースなのだがもうこれが! 昔の映画を見ると「どうやったらこんな撮影ができるんだろう?」と思わされることがよくあるが、『ヘアピン・サーカス』も例外ではない。高速で車のあいだをぶんぶん抜いていくタイトル・バックにもう息を呑んでいたが、クライマックスでは横浜市内でカーチェイス、どうやったらこんな撮影ができたものか。ラスト、菊地雅章のジャズ・スコアが鳴り響く中で延々と続く公道カーチェイス。最初は教育的指導のつもりではじめたレースだが、やがて主人公とヒロインのレースは求愛のダンスのようになり、車は踊り、舞い、時空を越えて舞い上がる。永遠に続く刹那の幸福。
『デスプルーフ』でオマージュを捧げられた『バニシング・ポイント』のことを思い出さずにはいられないのだが、実際、単なる同時代性だけではなく通じる何かがあると思う。タランティーノに見せてやりたかったね。
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