What is it ? (2005)
映画がらみの取材でLAに来ている。取材も終わったんで今日は映画でも見るか……と新聞を開くと、なんとAmerican
Cinemathequeでクリスピン・グローヴァーの監督デビュー作、What is it ?
を上映しているではないか! しかも昨日は三部作の第二作、It's fine! Everything is
fine.(すでに不吉きわまりないタイトル)を上映していた!!! 後悔先に立たずとはこのこと。しかし一作目だけでも行かないわけにはいかないのです
べての予定をふっとばして見に行く。
映画はダウン症の患者たちがくりひろげる愛と憎しみのドラマにグローヴァー自身が演じるシャーリー・テンプル=神=auteurが君臨する地獄世 界がからむというストーリーを説明しろと言われても困るのだが面白いかと訊ねられるとこんなに面白いものはないという強烈きわまりない映画。加えてマイケル・ ジャクソンになりたいミンストレル役者とかカタツムリ虐待とかナチのシャーリー・テンプルとか全裸の悪魔女とか出てくる。音楽はアントン・ラヴェイと チャーリー・マンソン&ヒズ・ファミリー・コーラス。
要するに (ケネス・アンガー+ルイス・ブニュエル+ヴェルナー・ヘルツォーク)*∞ = ??? という驚くべき作品なのである。ちなみに上映の前にはグローヴァーのスライド・ショーがつき、終了後はグローヴァー本人のQ&Aセッション。一 言の質問にノンストップで30分喋り続けるグローヴァーは完膚無きまでに狂いまくっていた。ちなみに第二作は髪フェチの不具の女たらしの話で、マルギッ ト・カルステンセンとか出てるらしい。予告編だけ見たが、すでにして傑作まちがいなし。
DVD化の予定はいっさいないので、狂えるグローヴァーのライブ公演を見る以外に見る可能性はないという渡辺文樹のような状況になっているらしい。こうなったらなんとしても第二作も見なければ。三部作完結のときにまとめて見るかな。
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