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2007-12-21

シネマ・ハント

Cinemahunt 〈エスクァイア〉で連載していた映画評が、単行本としてまとまることになりました。どうか書店で見かけましたら手にとっていただければ幸いです。
以下Amazonから転載

  『エスクァイア日本版』最長連載を誇る、柳下毅一郎氏の激辛映画批評がついに単行本化。
『アルマゲドン』、『タイタニック』、『スパイダーマン2』などの大作映画から、『ロスト・ハイウェイ』『ターネーション』など作家性の問われる作品まで、腹蔵なくソリッドに語り尽くす。およそ10年に渡って続けられてきた、この批評活動の中から101本の映画評を厳選して採録。
コンピューター・グラフィックスの導入や9.11テロ、それに続くアフガニスタンでの戦争……と、環境や社会状況が大きく変化したこの10年の間に、映画は、ハリウッド大作は、いかに変化し、そしていかにつまらなくなったのか。本書に収められた101本の映画批評を通して明らかにされる。

●批評対象作品
『ツ イスター』『インディペンデンス・デイ』『マトリックス』『ポーラX』『バッファロー’66』『トレインスポッティング』『X-メン』『マルコヴィッチの 穴』『ハンニバル』『メメント』『A.I.』『ドッグヴィル』『ロード・オブ・ザ・リング』『エレファント』『ム-ラン・ルージュ!』『ファイナルファン タジー』『呪怨』『アリ』『スター・ウォーズ エピソード2』『ファイトクラブ』『ココシリ』…など

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コメント

一冊にまとまるのを楽しみにしていたので嬉しいです。amazonの発売日は12月21日になっているのですが、いくつか大型書店を回っても見つからず、店の検索にも引っかかりませんでした。発売日が間違ってるんでしょうか。

投稿: 佳月 | 2007-12-23 22:31

突然で申しわけありません。現在2007年の映画ベストテンを選ぶ企画「日本インターネット映画大賞」を開催中です。
投票にご参加いただくようよろしくお願いいたします。なお、日本インターネット映画大賞のURLはhttp://www.movieawards.jp/です。

投稿: 日本インターネット映画大賞 | 2007-12-23 23:27

すいません。amazonの21日発売はありえないですね。
おそらく書店に並ぶのは今週末になると思います。ご迷惑をかけて申し訳ありません。

投稿: garth | 2007-12-24 00:12

アマゾンから「配送は来年中頃です」とのメールが来ました。残念です。

投稿: tetu | 2007-12-24 12:14

本読みましたが、すごくつまらない本でした。
映画で例えると「蒼き狼」レベルです。
ネットに氾濫する映画ブログの一般人レベルにも達してない感じがしました。
一般人の映画ブログ程度の内容も書けないなら、
映画評論家としての存在価値はゼロだと思うので、
翻訳家に集中した方がいいかと思います。
あと、スピルバーグファンなのは結構ですが、
そのバイアスがかかりすぎてるのもつまらない一因でした。
評論するならもうちょっと客観性が欲しいですね。
偏った知識の人間の偏った内容の本なんて、
読んでも何も参考にはなりません。
偏ってるせいで批判も的が外れていることが見受けられます。
映画評論家を名乗りたいなら、せめて一般の映画ファン
以上に幅広く映画を見ておくべきでしょう。
柳下さんには映画評論をするに足るだけの映画鑑賞的下積み
が欠けている気がします。見てない映画をよくチェックして、
せめて一般人以上に映画を見ていると言いきれるだけの
作業をしてください。評論家なら当たり前の作業です。
そうすればもっと面白くて内容がある評論も書けるようになりますよ。
以上、批評本に対する批評でした。

投稿: @ | 2008-01-01 18:59

@さんは「どうとしても柳下さんを貶めたい」という感情を持った方でしょうか?
どうも文章に

投稿: かげろう | 2008-01-03 04:55

>@さま
浅学非才の身で身の程知らずにも出した本をわざわざお読みいただきましてありがとうございます。
厳しい御意見にもたいへん感謝しております。今後ともさらに精進させていただきます。
ただ、ここ10年ほどの映画界でもっとも重要な映画作家がスティーヴン・スピルバーグであるという確信は、ぼくにとっては揺るがぬものなのですが
>>あと、スピルバーグファンなのは結構ですが、
>>そのバイアスがかかりすぎてるのもつまらない一因でした。
とはいかなる点でしょうか? 具体的にご教授いただけますと幸いです。
では、本年もよろしくおねがいいたします。

投稿: garth | 2008-01-04 00:15

> 映画評論家を名乗りたいなら、せめて一般の映画ファン
> 以上に幅広く映画を見ておくべきでしょう。
> 柳下さんには映画評論をするに足るだけの映画鑑賞的下積み
> が欠けている気がします。見てない映画をよくチェックして、

ぎゃははは。釈迦に説法もきわまれり。

投稿: 山形 | 2008-01-10 09:09

@は釣りか荒らしだろ、常識的に考えて
柳下さんもいい人だなぁ釣りにかまってあげるなんて。

投稿: ???? | 2008-01-14 11:30

先日、購入いたしました。感想はアマゾンの評価形式で言えば★4つという感じでした。
何故★が-1かと言うと、巻末の対談では触れられてましたが、イーストウッドの作品がとりあげられてなかったのが
個人的にはかなり残念だったからです。
「ミスティックリバー」か「ミリオンダラー・ベイビー」のどちらかは是非ともとりあげてほしかったわけです。

それからついでに先日、柳下さんの昨年のベスト1「スキャナーダークリー」をDVDで見ましたので、
映画の内容とはあまり関係のない感想を少し言わせてほしいと思います。
(すみません、少しではなく結果的には、荒らしのようにとんでもなく長くなりました)
それは一緒に借りた「ボーン・スプレマシー」を見ても思ったことなのですが、字幕のことです。
僕は英語のリスニングがほとんどできないので、台詞の内容は字幕に頼らざるえないわけです。
それで、まさにこれこそ「釈迦に説法」で、柳下さんにわざわざ言うことじゃないんですが
字幕って、人間の視覚や認知等の主に生理的な理由で、表示できる最大文字数に
きっと制限があるんだろうな、などということは僕のような素人でも思うわけです。
そしてその制約上、かなり実際の台詞を、要約・圧縮しなくてはいけないんだろうということも
それは熟練を要する高度な作業なんだろうな、なんてことも思うわけです。
で何が言いたいのかというと、DVDで鑑賞する場合、英語がわかんない人にとっては
日本語吹き替えは決して捨てたもんじゃないどころか、むしろ字幕で見るよりも、
ちゃんと作品のニュアンスが細かいところまで伝わる場合があるんじゃないかな、ということを
このスキャナーダークリーを見て思ったわけです。
(もちろんちゃんとした声優さんが演じている場合に限りますが)
僕はスキャナーダークリーは、まあアニメみたいなもんだからと思って、
日本語吹き替えで見たんですが、結果的にそのことが僕にとって良かったように思えてならないからです。
僕は原作を読んだことはないですし、またこの字幕が優れているものかどうかは判断できませんが
字幕の方だとあまりにも淡白すぎる気がするのです。
とりわけ印象に残った後半の主人公が心の中でつぶやく?きシーンの台詞を抜き出してみます。
それでは長々とすみませんでした。

●字幕●
この家で
何かが起ころうとしてる
ガラクタばかりで荒れ放題
庭も雑草だらけ
猫のトイレも掃除しない
元はいい家なのに
手入れされすれば
家族で暮らせるはずだ
そういう設計なのに
もったいない
警察で没収して利用すべきだ

見られていることを
意識してはいけない
監視は俺の妄想かも
見ている奴は人間じゃない
黒い瞳のドナと違って
まばたきもしない
スキャナーは何を見る?
頭の中か?
心の奥底か?
俺を見通しているのか?
どんなふうに見てる?
俺は自分の心が
見えなくなってる
目の前は暗闇だ
スキャナーには
ちゃんと見てほしい
おぼろにしか見えなければ
俺には もう何の救いもなく
死ぬしかなくなる
何も知らぬまま
誤った小さな認識だけ抱えて

●吹き替え台詞●
間違いなくこの家では何かが起ころうとしている
このガラクタの詰め込まれた荒れ果てた家で
雑草だらけの庭、掃除もしない猫のトイレ
本当はいい家が台無しだ
よくここまでしたもんだな
家族が楽しく暮らせるのに
そういう家なんだ。もったいない話だ
没収してもっと有効に使うべきだね

監視されてないように振舞えと言う
だが監視されてるんだろうか?
単に俺の妄想かもしれない
何が見張ってるにしろ、それは人の目じゃない
ドナの茶色の眼とは違う。瞬きもしない。
スキャナーは何を見るんだ?
頭の中か?心の奥底か?
俺を見通しているのか?俺たちを?
どんなふうに見てる?
どうかはっきり見ていてくれ
俺はもう自分が見えない
見えるのは暗闇だけ
どうかスキャナーにははっきり見えていてほしい
俺みたいにぼんやりとした暗闇しか見えないんなら俺にはもう何の救いもない
人はこんなふうに死んでいく
ほとんど何も知らず
知ってるわずかなことも間違えたまま

投稿: 自分語りになっちゃいました | 2008-01-26 09:21

「シネマ・ハント」の書評を書かせていただき
本記事にトラックバックさせていただきました。
ご承認をいただければ幸いです。

投稿: アッキー | 2008-07-25 23:33

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受信: 2008-01-07 21:49

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