魍魎の匣 (2007)
原作京極夏彦 監督・脚本原田眞人 公式サイト
まず言っておきたいが、原作のファンにはお勧めできない。実相寺監督への供養として見に行こうとか思ってる人にもお勧めできない。しかし原作を読んだことがない人にも別にお勧めできないというのが怖いところ。
どういう人にお勧めできるかと考えてみたが
1)阿部寛が赤いビュイックを駆って颯爽と事件を解決するハードボイルド探偵ものを見たい人
2)堤真一と椎名桔平がドタバタコメディを演じるところを見たい人
3)カットがカチャカチャ変わって目がチカチカするのが楽しい人
4)阿部寛、椎名桔平、堤真一が熱く語り合う男の友情ものが見たい人
5)エンディング・テーマの東京事変が好きな人
6)目眩坂が階段になっているのが斬新だなあと思える人
……はおもしろいと思う可能性があるかもしれない。あくまでも可能性だが。
前から言っているのだが、シリーズものを一本目から作るというのは間違っている。そもそも『うぶめ』が作られたときから、『魍魎』を実相寺監督で やるべきだとぼくは主張していた。それで映画がヒットしたらはじめて昔にさかのぼって一作目を作ればいいのだ。もちろん企画した側も『魍魎』を実相 寺に撮らせるつもりだったんだろう。でも、まず第一にやりたいことをやっておかないと駄目なんだよ。それをしないからこんなことになってしまうんだっつー の!
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コメント
固定ファンも含めた上で、それなりの知名度があって、
尚且つ異色監督の仕事こそが求められるような作品群にはよくある話のような(「満を持して」という宣伝効果もあろうかとは思うんですが、ね)……
置いていかれた寂しさが募りますけど、
そこは年度末NHKBS2の『怪奇大作戦』セレクション(再放送)で慰めることにしたいと思います。
投稿: 冬の蠅 | 2007-12-17 13:57