ALWAYS 続三丁目の夕日 (2007)
人間ドックで生まれてはじめて胃カメラを飲んできたのだが、恐れていたほどきつくはなかった。鎮静剤を入れてもらったおかげでほとんど寝ていたからである。薬が抜けきらないでぼーっとした頭のまま、ユナイテッドシネマ豊洲で『ALWAYS 続三丁目の夕日』を見たのだが、どうもそのくらいでちょうどよかったような気がする。前作は見て 発狂しそうになるくらい怒り狂ったわけだが、頭に麻酔をかけていたおかげで今度はそれほどでもなかった。
とは言っても別に面白かったわけではないが。
今回、頭がくらくらしたのはクライマックスとなる茶川龍之介(吉岡秀隆)の芥川賞待機宴会のシーンで、まあ待機宴会ってああいうもんじゃないよと かそういう突っ込みはメッタ斬りの人々にまかせるとしても、そこで待っていた人々が次々に本を取り出して「すごくいい話なんだ!」「オレは三回読んで、三 回泣いた!」「すんごく心がじんとすますたわあ」とか口々に言うシーン、どいつもこいつも「素晴らしい」とか「泣けた」とか抽象的な誉め言葉を言うだけで 具体的にどんな話しなのかちっともわからない。どうしようもねえな。だいたい文学は「泣ける映画」じゃねえだろ……と思っていたが違う!この山崎なんとかは描写すべきじゃないところまですべてセリフ で説明しないと気が済まない脳が麻痺した人なのだった! というのはそこでカットバックしてその本を開く車中の小雪のシーンになって、小雪がページを開い て読み出すとタイトルは『踊り子』という。おいおいと思う間もなく吉岡くんの朗読がかぶさって「……逢いたい、ただひたすらきみに逢いたい……」おめーそ れただのエッセイだろ! それが芥川賞候補作かよふざけんなこら。そんなもん文藝賞の一次選考も通らねえよ!
だいたい茶川龍之介ってペンネーム使ってる時点で芥川賞候補にはならないよ!
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コメント
ALWAYS気持ち悪いですね。昭和30年物ですと、たけしの「点と線」が小説より良かったのではないですか?今度は「45歳以上の日本国民必見!」の佐々部監督(デ・パルマ好きということですが・・・)をよろしくです。
投稿: ひろき | 2007-11-28 20:31
いま、まともな感性を持ち合わせていたら、たいがいの日本映画と韓国映画には気が狂いますよ。しかも、クライマックスでまんまと泣いているバカ女がいて、殺意を感じます。命拾いしていることに気付いてほしいものです。お願いできませんか、「人生最悪映画」本。
投稿: 樋口毅宏 | 2007-11-29 00:06
こんにちは。
私も「続 三丁目の夕日」を見てきました。
いい映画でした。
投稿: kemukemu | 2007-12-30 18:34
いい映画じゃないか。
あんたの頭の方が麻痺してるんじゃないかな。
これで泣けない大人なんてスイーツ脳だな(爆
投稿: ## | 2008-01-25 15:23