ソウル忠武路映画祭
ソウル忠武路映画祭に行ってきた。
ソウル随一の繁華街、明洞を通っている忠武路。映画祭はその周辺の映画館10スクリーンを使って開催される。韓国の映画祭と言えばもはやアジア
映画の新作ショーケースとなった釜山映画祭があるわけだけど、ここは釜山に対抗してか映画史的視点を強く押し出した映画祭になっている。だもんで映画保
存協会の「映画の里親プロジェクト」にお金を出して旧作の復元までしているのだ。韓国の映画祭が日本映画の復元をするのである。えーと、東京国際映画祭って、何か役に立つことしたことあったっけ?
レトロスペクティヴはパトリック・タムとかジョン・ブアマンとか。あまり滞在時間も長くなかったので、ブアマンのレトロスペクティヴで『殺しの分け前/ポイント・ブランク 』だけ見る。
連日野外上映があるというのも素晴らしい。ソウルのど真ん中で野外上映なのである。本日は清渓広場(長年どぶ川としてソウルの汚濁の代名詞だったが、最近になって再生された清渓川にある公園)でオーストラリア の無声映画The Sentimental Bloke(1919)の上映(生演奏つき)だったのだが、これが素晴らしかった! オーストラリア訛りの一人称の字幕、「そこでおいらは言ったんだよ。『こんばん わ』って。それ以上は喉につまっちまって、一言も出てきやしねえんだよ」みたいな調子で語られる物語も独特で素晴らしかったが、さらに素晴らしかったのは 演奏。三人グループなのだが、それぞれ三つぐらいの楽器をあやつり、全員が次々と楽器を取り替えて演奏するのだ。バイオリンを弾いていたと思えば縦笛にな り、かと思うと歌をうたう。最後は観客も含めてのsing-a-longで大盛り上がり。感動の一夜であった。
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