ヘアスプレー (2007)
ジョン・ウォーターズの1988年作品がミュージカル舞台になり、その映画化作品。ちなみにぼくはミュージカル舞台は見ていない。10月公開 公式サイト
映画はというとすっかり今のミュージカルになっていて、歌も踊りも全然レイト・フィフティーズ風じゃなかった。あとカットが細かく、やたらとバストアップとク ローズアップばっかりで、下半身がうつらない。だから全然ステップ踏んでるように見えない。今風のミュージカル映画ってこういうものなのか? ミュージカルというと ミドル・ショットで全身を入れてワンカットで撮るものだろうと思っている老人にはちょっと厳しい。
そのせいなのか、主役の子も全然踊れてるように見えない。なんだかリッキー・レイクの方が踊れてたような気がした。でも、もちろんそんなはずはない。だって、この子はミュージカル女優なんでしょ? リッキー・レイクは、当時、たんなるタレント志願の小デブちゃんだったわけだし。
気になったので帰ってからオリジナル版を見直したが、どう見てもオリジナル版の方がちゃんとミュージカルである。リッキー・レイクもちゃんと踊れていた。ジョン・ウォーターズって本当に立派な人だと 思うんだけど、どうしてもカイエ派の人には認めてもらえないね。ぼくの今後の目標は蓮實重彦にジョン・ウォーターズを認めさせることだな。
全体に真面目で、茶目っけが少なすぎる。おかしかったのはクリストファー・ウォーケンとジョン・トラヴォルタが踊るとこくらいかなあ。ジョン・ ウォーターズ本人の出演には笑ったが、本当にウォーターズにオマージュを捧げるならペニーの母親役をミンク・ストールにやらせるべきではないかとも思った。
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コメント
以前に運良くミュージカル舞台をオリジナル・キャストで観る機会がありましたが、あくまでも歌がメインで踊りはそんなにありませんでした。映画版も踊りは重視してないのかもしれませんね。監督は振付師出身みたいですが。
次は「クライ・ベイビー」の舞台化が進んでいるそうで、これもいずれ再映画化されるんでしょうか。
投稿: kingink | 2007-08-19 10:20
舞台見た人がみんな、映画とは別物な感じで楽しめました、っていうのはわかるんですよ。音楽はなかなかいいし。
ただ、映画になっちゃうとどうしてもJW版と比べちゃうからなあ
投稿: garth | 2007-08-19 17:11