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2007-05-02

スパイダーマン3 (2007)

Sm3_0629  試写を見た方のあいだではあまり評判が芳しくなかった『スパイダーマン3』。初日、映画の日に出かける。いや、これ、全然悪くないじゃないか。大いに楽しむ。

 そもそもサム・ライミの童貞スパイダーマンにとって、コスチュームをかぶっての活躍がオナニーの快感なんだというのはすでに言い尽くされたことなわけだけど、そのアナロジーに従うとブラック・スパイダーマン=ヴェノムは当然セックスの快楽ということになる。
 黒いコスチュームを着て
「なんか……ちょっと感じちがうけど、これ気持ちいいじゃん!」
 とピーターが言うのは、もちろん、はじめてセックスを味わった感想なのである。 さらにサンドマンを殺す=童貞を捨てると髪型が変わって、どんどんイケメンになっていく。

 そう思うと、脚本の流れとしてはいささか違うのでは?と思われる節があり、正しくは
 「オレって人気じゃん!?」とピーターが調子こく
 →ユニフォームがどんどん黒くなっていく
 →グウェン・ステイシー相手に浮気
 となるべきではないかと思うのだが。

 ブラック・スパイダーマン=ヴェノムは「本人の攻撃性を増強する性質がある」とか言われ、映画のコピーも「自分の内なる敵と戦う」みたいな雰囲気になっているわけだが、もちろん、本当にサム・ライミが言いたいのはイケメンのプレイボーイ=悪 という意味である。セックスばかりしている奴は悪だというサム・ライミの童貞喪男思想が発揮されているわけ。セックスすればするほど、人はヴェノムになるのだ。

 その意味でイケメン=悪思想に忠実なホブゴブリンの活躍ぶりには泣けた。この三部作、ある意味古いタイプのお笑い悪役になっていたグリーン ゴブリン/ホブゴブリンをスパイダーマンの正しいライバルの位置に据えなおしたという意味でも、いい映画化だったんじゃないかな。

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コメント

正しい分析だと思います。でも、確かに面白かったんですけど、サンドマンの扱いが適当だったり、やたらとキャラが濃い脇役を放っておいたりってのはどうなんでしょう?一作目の冒頭で「ある女の子にまつわる話だ」と言ってはいるものの、あそこまで魅力的なんですから、最後に顔見せぐらいしてほしかったもんです。「LOTR/王の帰還」みたいなエンドロールにすれば良かったのに。それとも「4」作る気満々なんでしょうか?童貞魂を取り戻したピーターがベノムとカーネイジの二大ヤリチンに挑む!とか。

投稿: かべ | 2007-05-02 15:52

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