もしも朝の通勤電車ががっついたベロキスをするカップルで満員だったら (2007)
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公式サイト 監督・撮影・編集リンダ・ハッテンドーフ
マンハッタン、八丁目のコリアン・デリの前でいつも絵を売っているホームレスがいる。東洋人らしきその男は「グランドマスター・アーティスト」だ と名乗り、施しは断って素朴な絵を売っているのだ。ある日、そのたたずまいが気になった一人の女子学生が彼にカメラを向けると……
去年の東京国際映画祭で話題だった作品。いや、これは傑作だった。何よりもこれだけの話を74分にまとめて語ってしまうのが素晴らしい。いったいどれだけの素材を捨てたのか。編集は思い切りだというのはみなわかっているわけだけど、なかなかここまでは思い切れない。
秋公開。みなさんにお勧めします。是非見てください。
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監督・脚本 原恵一 公式サイト
披露試写にしてはあれ?と思うくらい人が少なかったんだけど、おもだった人たちは内覧で見ていたのだろうか。あるいは天才原恵一の名前もまだまだ映画評論業界では通ってないってことなのかなあ。情けない話だけど。
映画は何ヶ所か原恵一ならではの演出力を見せる場面はあるものの(相撲のところとかうまいね)、全体としてはウェルメイドな良心作という印象。そりゃあ悪いわけはないんだけど、鶏を割くのに牛刀を用いるの感がある。これならジ ブリでいいじゃん! もっと思うのは、これならクレしんでいいじゃん! いや、この話のままで主人公しんちゃん一家にすればいいんでね? その方 が感動的だったような……
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4/21(土)〜5/11(金)まで、シネマヴェーラ渋谷にて開催される待望の鈴木則文レトロスペクティヴ〈最終兵器 鈴木則文降臨!〉において、初日監督トークの聞き手を務めさせていただくことになりました。
4/21(土)17:35〜 鈴木則文監督×柳下毅一郎
当日は『徳川セックス禁止令 色情大名』と『まむしの兄弟 恐喝三億円』の上映となります。映画と合わせてどうぞ。珍しい作品をスクリーンで見るチャンスですので、是非ともGWはシネマヴェーラに!
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昨日は池袋新文芸坐でピンク大賞。『女優・林由美香』で特別賞をいただいたので、受賞者として壇上にあがる。場内は立ち見も出る大混雑ぶり。なんだかピンク映画館に閑古鳥が鳴くほどにこういうイベントだけが盛り上がってくるようで、なんとなく寂しいような気もする。
壇上での挨拶は以下のとおり(全文)。
今日はぼくがこうやって賞をいただきましたが、別に自分がもらったとは思っておりません。これはあくまでも林由美香さんに贈られた賞です。ここに立っていますのも、誰かもらう人間がいなければならないので立ってるだけで、もちろん自分一人の力でできたわけではありません。共同編集者の直井くん、林田さんの力を借りなければとうてい本はできませんでした。それに司会の松島さんをはじめとする執筆者の方々にも深く感謝しております。
写真や取材などで多くの方にご協力いただきました。国映さん、新東宝さん、大蔵映画さんという各映画会社、それに渡邊元嗣監督、荒木太郎監督。とりわけ渡邊監督には当日に電話して「あと二時間以内に写真貸してください」などと言ったんですが、そんな無茶なお願いにもお応えしてくれました。みなさんが「由美香さんのためなら」と快く力を貸してくれたんです。これも彼女の人徳だったんだなあ、と思います。
これで林由美香さんは三年連続の受賞になります。一昨年は主演女優賞、そして昨年は特別賞でした。みなさんが由美香さんの映画を見てくれるかぎり、由美香さんが死ぬことはありません。今日は本当にありがとうございました。
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鹿島のあまりの不甲斐なさに我慢できず、つい横酷まで見に行ってしまった。クソ忙しいっつーのに。
結果はなんとか勝っただけ。まだまだ問題は多い。
鹿島はかなり改善しているとはいえ、シュートが決定的に遅い。「打て!」っていうところで一回持ち直して打てなくなってしまう。このくりかえし。ダニーロはそんなに言われるほど悪いとも思えないんだけど、シュートを決定的に打たないのは困る。今日は柳沢が二人いるのかと思った。そしてマルキーニョスは一対一をきちんと決めるように。こんなことは言いたくないが、アレックス・ミネイロだったら今日の一対一は……
横浜の方は最初、中盤のプレスをきっちりかけてきて「おお!」と思わされたんだけど、あまりに暑くてすぐに息切れ。中盤がずるずるになって鹿島に自由に使われてしまった。ベテラン揃いだし、これから暑くなるし、あれじゃあこれからも……
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昨日はラピュタ阿佐ヶ谷で『丑三つの村』を見て気合いを入れ、高円寺・円盤で川勝正幸+下井草秀がやってる「POP寄席」へゲスト出演。
息が詰まりそうな超満員で、日テレの大塚氏をはじめ知り合いの顔もちらほら。ひとしきり、最近の研究課題である明治・大正・昭和の地方犯罪について喋る。ポップのかけらもないけれど楽しかった。もう二つ、三つネタを用意しておけばモアベターな感じだった。
終了後は打ち上げて軽く2時過ぎまで。『放送禁止映像大全』の人とポール・ナッシー話でひとしきり盛り上がったりとか。
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中田秀夫監督作品。原作はもちろん「真景累ヶ淵」
やたらエロい映画でドキドキ。中田くんは和のエロってものをわかっとるね。『大奥』の監に爪の垢を煎じて飲ませてやりたいよ。
見てて思ったんだけど、これ、親の代の因縁話いらないんじゃないか? いや、もちろんそれがないと「真景累ヶ淵」にならないということはよくわ かっているが、しかし、これ親の因縁がなくても全然成立する話なんじゃなかろうか? もっと言えば、このままの脚本で舞台を原題に置き換えても全然ありだ よなあ。下妻かなんかにしてね。東京で女を殺して逃げてきた男が退屈な田舎町で女と出会って……みたいな『郵便配達はいつも二度ベルを鳴らす』ばりの乾いた 犯罪ドラマ。もはやまったく原型をとどめていませんが、瀬戸朝香が演じるお賤の「もっと夜の明るいところに行きたいんだよ」ってセリフにはそんな空気を感 じたのでした。
8月公開 公式サイト
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以前、エキストラに呼ばれて行った奴。SMショーの客役で阿呆面をさらしておりますがそれはそれとして。
いや、これは傑作ではないですか。映画としてどうだとかそういうレベルじゃなくて、SMポルノとしてね。演出とか脚本とか撮影とかそういう点に関してはいろいろ言いたいことがある(あのルックの乱れはなんとかしていただきたい)けど、そういうのとは関係なしにSM女優・平沢里菜子の魅力をはじめてス クリーンで見せつけた、という意味において素晴らしい。責めの場面でいちばん美しくなるのがSM女優の魅力ならば、まちがいなく平沢里菜子にはその資格がある。ま あ、本人あのまんまという話ですが。
ラストの絵を撮れたただけでも大成功でしょう。いやー、えーもん見たな~
となると次は当然『花と蛇』……みたいな話になるんだが、平沢里菜子は間違っても静子夫人ではないからなあ。何がいいんだろうねえ。団鬼六よりは綺羅光とかそっち系かな? 監督は当然小沼勝で。
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川勝正幸さんと下井草秀さんが毎月高円寺・円盤でやっている文化デリックの「POP寄席」にゲスト出演します。ぼくは第二部、休憩後の8時50分頃から出ます。話の内容は……まああまりポップじゃないですね。
4/13(金) 19:30~
< 文化デリック> の二人が各々、前月にシビレた映像× 2、出版物× 2、音楽× 2 を、バトル形式で、計12 テーマ分紹介するトークショウ。“コロンブスの卵” よろしく、価値観の座標軸をズラしてくれるポップ・カルチャーを探し求め続けてきた結果、いささかオツムがサイケデリックになった川勝&下井草が、最新のネタを“取って出し” ならぬ“入れて出し” で語りまくる。今、見るべき映画、聴くべき音楽、読むべき本がほぼリアルタイムでわかる立体コラムと言えるだろう。
毎回、様々なジャンルから素敵なゲストもブッキングして、専門分野についてのレクチャーもあり。
場所 :高円寺・円盤( http://www.enban.org ) 東京都杉並区高円寺南3-59-11
五麟館ビル201
JR 中央線・高円寺駅南口を出てガード沿いを阿佐ヶ谷方面に1 ~ 2 分。大将二号店を越えて漢方薬局の隣、一階が小料理屋の五麟館ビルの2F です。
通り沿いに看板が出ています。
電話→ 03-5306-2937
チャージ:1,000 円(1ドリンク付き)
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新宿のIrregular Rhythm Asylumというオルタナ系CD/ブックショップに出かけ、Kathyというミニ・ジンを入手。他にCrass Storyとかも。なんかアナーキズム関係の文献とか揃っていて、こういうこと真剣にやってる若者がいるってのはとってもいいことだと思いました。
インターネット時代の到来とともにすっかり消えてしまったかにも見える同人誌文化だけど、まだちゃんと生き残っていたのだなあ、とちょっと感慨深い。まあここら辺は同人誌というよりアメリカのzine cultureの影響が色濃いとはいえ。
中身はミンク・ストールとゴシップというバンドのベス・ディトー、それにミランダ・ジュライという女子三名の特集。ミンク・ストールの『ダーティ・シェイム』撮影記が訳出されていたりして、なかなか読み応えあり。こういうのには頑張って欲しいんで、とりあえず応援していきたい。なおlilmag storeなんかでも買えます。
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J.G.Ballard Concordance (from J.G.Ballard mailing list)
どうせならバロウズでやってほしい。単語傾向の推移からカットアップの流れがわかるのではないか? 無理か?
もうちょっとバラード的な名詞(kennedyとかcrashとかassasinとか)に絞ったらおもしろくなるかもしれない。あと「バラード的言い回し」とかも抽出できるとおもしろいかも。「わたしはすでに……だったのだ」みたいな奴。
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渋谷アップリンクXでおこなわれるシネマ・アフリカ2007でトーク・イベントがあります。
4/15(日)の19:30~ 『記憶の守り人』上映後に少し喋る予定です。ルワンダの専門家でもなんでもないので少々心許ないですが、映画は素晴らしいので、是非とも御来場ください。
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監督・脚本・編集・主演 北野武 6/2公開
[これはひどい]
なんというか、大学映研の8ミリ映画のようなというか、『みんな~やってるか』にCGをまぶしてさらに安くしたようなというか、『TAKESHI's』をさらにわかりやすくしたようなというか(しかし、あれをわかりやすくしたからといってどうなるというのか)。
何よりひどいのは劇中で「つまらない企画」として登場する映画が本当につまらない、ひとっかけらも面白くも刺激的でもなんでもないっていうことである。「小津風」とかもう見るも無惨で、本当にいたたまれない気分にさせられる。
しかし、だからこそ、このたけしの煮詰まりっぷりには何か凄まじく陰惨なものを感じるのであり、なんだかどんどん中原昌也の世界 に近づきつつあるような気さえする。この「何をやってもつまらないし、正直何もやりたいことはないが、しかし“世界のキタノ”になってしまったからに は、何かやらねばならない。オレはどうしたらいいんだ?」とでも言いたげな煮詰まり感の先には何が待っているのか? それを見るまでは追いつづけなければならない、という気にさせられる。少なくとも愚にもつかない若手監督の脳天気な“映画”よりはずっと。
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おそらくは予想される批判として、リチャード・フライシャーならこの映画は1時間40分で作れるだろう。ヒッチコックなら85分だ(ドン・シーゲルなら……シーゲルだと犯人を射殺してしまう)。でも、黒沢清の言葉を援用すれば、「2時間40分かかろうとやらないよりはやった方がいい」のである。平坦な脚本を見せきるフィンチャーの腕力に感嘆する。
で、中身はオタクが殺人にはまると奥さんに逃げられるという映画だった。恐ろしい……
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TCCで秘密試写。国映創設者である会長・矢元照雄氏への取材の過程で、矢元氏が最初に作った映画が出てきた、というので見せてもらったのである。映画は第二次世界大戦の記録映像をつないだ戦史ドキュメンタリーなのだが、日本軍がかっこよく戦っている場面しか入っていないという代物。原爆もなければ東京大空襲もない。米国占領中はそうしたものは禁じられていたので、観客は熱狂して大ヒットだったという。かっちょいい戦闘機、勇ましい日本兵。そこにかかるのは「ワルキューレの騎行」!
さらにオモロイ映画の話をいろいろ取材して田野辺くん大興奮。それにしても関孝二という人は素晴らしい。たしか中野貴雄氏が日記に書いていたと思うけれど、日本最初の女ターザン映画を作った監督。それ以前のフィルモグラフィがまたすごい。どこかで関孝二レトロスペクティヴをやっていただきたいですよ。
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昼間は成城学園前に出かけ、鈴木義昭氏らとともに国映創設者・矢元照雄氏に取材。97歳ということですがたいへんお元気で、3時間以上にわたっていろいろ興味深い話を聞く。『総理大臣とわんぱく小僧』は見たいすぎる。詳しくは〈映画秘宝〉の5月末売り号とかその辺で。
9時過ぎからトークショーがあったので渋谷に出る。某所にてBSで放送の神戸-鹿島戦を観戦。ファボンのロベカルキック(浮き上がってた)SUGEEEE! しかしダニーロ、そんなに言われるほど悪い選手だろうか? 空振りが印象悪いんだろうけどね。
まあ鹿島の最大の問題は、野沢と田代がいなくなっただけでガタガタになってしまう選手層の決定的な薄さですね。守備面がかなりしっかりしてきたんで、このまま行ければ結果はついてくるんじゃないかな。
その後シアターNで滝本誠氏とトークショー。シアターNの前の坂道は桜吹雪でとてもきれい。だがそんな美しい景色の中でおこなわれたトークショーは超ぐたぐたで…
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