『ある島の可能性』ミシェル・ウエルベック
「私たちが創りだそうとしているものは、まがいものの、薄っぺらな人間なの。それはもはや真面目にも、ユーモラスにもなれない人間、やけくそになって死ぬまで娯楽やセックスを求める人間よ。一生キッズでありつづける世代。私たちはそういう人間をきっと創りあげるでしょう」
「偽善くさくはあれども、世の共通認識としては、欧米社会の人口減少(そもそもそれは欧米社会に限った特徴ではない。同じ現象は国を問わず、文化 を問わず、ひとたび、ある一定のレベルまで経済が発展すると起こる)は嘆くべきことだった。それがはじめて、社会的にも経済的にも好環境にある教養のある 若者が、子供なんて欲しくない、子育てにまつわる苦労や心痛になって耐えたくない、と公言したのだった」
このどうしようもない袋小路の突破口を見出すのがラエリアンだっていうんだぜ!? 信じられる?
映画の日だったので『ドリームガールズ』を見に行く。やっぱりこれがアカデミー(作品)賞にノミネートされなかったのは納得いかんね。というかこれにあげたらいちばん丸くおさまったんじゃないかと思うのだがいかがだろうか。
あと、タイトル・バックが素晴らしかった。これにアカデミー賞のタイトル部門をさしあげたい。
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