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2007-03-30

霞っ子クラブ@Naked Loft

 裁判傍聴マニアの女の子集団霞っ子クラブのイベントがNaked Loftであるというんで行ってきた。今風に言えばガールズ裁判 犯罪系女子 なんかそんな感じのイベントですわ。

 イベントでは「事件現場を走る!」と題して有名事件の現場を巡礼したレポート。犯罪マニアならみんなやる。オレもやった。で見に行ったんですがあ まりに強力な行動力に完全に脱帽。宮崎勤の自宅とかルーシー・ブラックマン遺体発見現場とかくまぇりの放火現場とかを調べあげて出かけてそこでコスプレし て記念撮影。メイド服とかレッサーパンダ帽とかで。素晴らしすぎる。やっぱ若くて可愛い女の子って無敵だな。オレももう二十年若ければ……とか思ったよ。

 立ち見が出るほどの盛況だったし、イベントも面白かったし、Naked卒業してプラワンでもいいんじゃないか、と思ったよ。最強の霞っ子グッズを売っていたのでおみやげに購入して帰る。

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2007-03-27

『悪魔のいけにえ』トークショー

192931950_191 今週末、3/31(土)に渋谷シアターNにて滝本誠さんとトークショーします。

3/31(土) 21:20~
場所:渋谷シアターN

レイトショーで公開中のトビー・フーパー監督作『悪魔のいけにえ』の上映前のトークです。とはいっても話は『悪魔の沼』の方かな。

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バベル (2006)

 一時間前から行かないと入れない、みたいな時もあった『バベル』だけど、アカデミー賞が終わった途端に蜘蛛の子を散らすように人が逃げて今日は余裕(しかし、みんな本気で凛子たんがアカデミー獲れると思ってたのかなあ)。

 で、映画は谷川俊太郎の詩みたいな感じ。ほら、「モロッコでケイト・ブランシェットが血を流しているとき、渋谷では菊池凛子がパンツを脱いでいる…」みたいな。南北問題のレッスンとしては可もなく不可もなしか。それにしても、どうして外国人の撮る日本人は日本人に見えないのかねえ。メイクとかの問題なのか?

 しかしそんなことよりも今日のメインはGAGA新試写室! 防衛庁跡地の東京ミッドタウンに出来たGAGA新試写室なんだけど、33階でエレ ベーターを降りるといきなり東京タワーを見下ろす超絶景。山と積まれた胡蝶蘭が濃厚な香りをはなち、瀧が流れる前をカーブした階段を登っていった先に全席 席番号が刺繍された豪華椅子の試写室が待っている! すげえ! でもいくら見晴らしが良くてもただの試写室だからな~

 地下は高級ショッピング・モールで、なんで俺試写見に来ただけなのにラスヴェガスのモールに連れてこられちゃったの?みたいな。思わず血迷ってディーン &デルーカで昼飯食おうかと入りかけたが、今日は内覧日だったので利用できるのはプレスか関係者だけなのだった。しおしおと表に出て日高屋でラーメ ン食う。どうせ俺はこっちの方だよ。

 その後アテネ・フランセで高橋洋氏とトーク。『エイブル・エドワーズ』というインディペンデント映画の上映だったんだが、みなさまお楽しみいただけましたでしょうか? 高橋さんは「ブレイク・エドワーズだっけ?」とか言っていた。しかし、どう考えても『狂気の海』〔高橋洋監督の美学校実習作品)の10分ほどのメイキングの方が面白かったはず。

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2007-03-21

連日連夜紀尾井町

 連日結婚パーティかと思ったら、今度は連日紀尾井町で文藝春秋社の接待を受ける羽目に。

 昨日は〈文學界〉でミシェル・ウエルベックについて中原昌也、中村佳子の三人で鼎談。例によってだらだら喋ってたので、中村さんに「いつもこんなにやるんですか……?」と驚かれてしまった。中村さん、いい人なので中原の苦悩にいちいち反応していたのでなんだか中原くんの楽しい悩み相談室といった趣に。4/8発売。

 今日は〈TITLE〉で三留まゆみと対談。こっちは東京の映画館についてということなんで、昔の名画座の話とかをいろいろする。新宿の映画館にはなぜかホモ痴漢が多かったとかそういう話。昔の映画ノートとか持っていくが、恥ずかしくてとても人には見せられません。こっちは4/26発売。合わせてよろしく。

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2007-03-20

超低予算SF映画の可能性

3/26(月) アテネ・フランセ文化センターでの映画美学校公開講座に出演します。

上映とトーク 「超低予算SF映画の可能性

『セックスと嘘とビデオテープ』『トラフィック』などで知られるスティーヴン・ソダーバーグ製作総指揮によるデジタルテクノロジー、超低予算、レトロ風 SF大作映画『エイブル・エドワーズ』を上映。あわせてSF映画の可能性についてのトークを行います。2005年のSKIPシティ国際Dシネマ映画祭で話 題となった作品です。


日時:2007年3月26日(月)
会場:アテネ・フランセ文化センター(御茶ノ水)
   東京都千代田区神田駿河台2-11アテネ・フランセ4F
TEL.03(3291)4339(13:00~20:00)

トーク:18:00~
高橋洋(『リング』脚本家『ソドムの市』監督/映画美学校フィクション・コース講師)
柳下毅一郎(映画批評家・特殊翻訳家)

上映:19:00~
『エイブル・エドワーズ』2004グラハム・ロバートソン監督
Able Edwards by Graham Robertson(DV/カラー/85分/日本語字幕付)
2005年SKIPシティ国際Dシネマ映画祭上映作品

入場料:
一般1000円
映画美学校生/アテネ・フランセ文化センター会員/ユーロスペース会員800円

主催:映画美学校
後援:アテネ・フランセ文化センター
   ユーロスペース
協力:SKIPシティ国際Dシネマ映画祭

お問合せ:映画美学校03(5205)3565(月~土12:00~20:00)

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2007-03-19

春になると

 昨日は本の雑誌のM嬢とSF書評子のHくんの結婚パーティ。今日はSpotted productionのナヲイくんの結婚パーティ。春になると若い者はみんなうかれちまって大変だなあっていうか、犬猫じゃあるまいし春になったからって盛りが……

 ところでSFファン以外の人は知らないと思うけど、SFファンの結婚式では結婚記念同人誌を作る習わしがある。記念文集みたいなもんですかね。今回もその習わしにしたがって結婚ファンジンが作られたのだが、なんせ〈本の雑誌〉と〈SFマガジン〉の結婚だから超豪華。目黒考二、大森望他のエッセイに木村航の書き下ろし短篇、ラファティの翻訳まで載っている。金取れるくらいの代物である。

 一方ナヲイくんは一緒に『女優林由美香』を作ったくらいのピンク映画通なんで、参列者もピンク映画やらインディペンデント系の監督&俳優多数。華やかな女優陣で目の保養ができて大変よろしかったのだが、そういう会だけに出し物は山田広野の撮り下ろし映画作品。たぶんここだけでしか見られない代物。最初頭出しのために早送りしたり巻き戻したりで二十分くらいやっていてどうなることかと思ったんだけど、作品自体はすげえちゃんと作ってあってびっくり。もちろん新郎新婦出演。他に冨永昌敬の撮り下ろしもあって、今日は映像的に大変豪華なパーティでした。

 本も読んだし映画も見たから、まあ仕事したってことになるかな~

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2007-03-18

ふしだら慕情 白肌を舐める舌 (2007)

荒木太郎監督 愛しの平沢里菜子の最新主演作 多呂プロ五十作目の記念超特作は、地方映画館ロケシリーズの純情もの。だから当然脚本は吉行由実。

名古屋のうらぶれた名画座に、ある日鄙には稀な美人アルバイト嬢がやってきて……平沢里菜子が演じているのはワケありらしいのだが前向きに頑張って る美少女。どうも頭で作られたキャラっぽさが否めない(不思議なことに池島ゆたかの演じている初老の映画館主の方がずっとリアリティある描かれ方をしてい る。常連とソープに行く場面とかなんとも言えずいい)。これが平沢里菜子の演技の幅の問題なのか、演出のせいなのかはよくわからないのだが。ラストの平沢嬢 は素晴らしくきれいに撮られていて、これは良かった。

それにしても『トム・ヤム・クン!』『ヤング・フランケンシュタイン』『ガントレット』を三本立てでやってる映画館ってどうよ。しかも次週上映は『ミスティック・リバー』で、どうやら毎週イーストウッドがかかっているらしい。俺もロビーにたむろしてる常連の仲間入りだな~

上野オークラで同時上映の『義父と嫁 乳しぼり(痴漢義父 息子の嫁と…)』は文句なしに素晴らしかったですね。これ、この年のPGで5位なんだ。もっと上でもいいと思うけどなあ。

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2007-03-15

浅草に行くと見たい映画が多すぎて困る

 今日は浅草までピンク映画を見に行く。浅草シネマで林由美香の『痴漢電車 秘芯まさぐる』他一本、浅草世界館で吉行由実監督作『未亡人アパート 巨乳のうずく夜』が上映中だったんでハ シゴで行けばいいや、と思って、時間も調べずに適当に出かけたらなんと両館の上映時間がぴったり一緒。、しかも着いたのがまさに見ようと思っていた映画のはじまる時間。

 何も考えずにとりあえず世界館に飛びこんで『未亡人アパート』を見たのだが、実はこれは間違いだった。おかげで続いて上映していた関根和美のど うしようもない映画を見てしまった。途中眠くてうつらうつらしていたのだが、映画の中でもいろんな人が勝手きままに幻想したり夢見たりしているのでもう何 がなにやら。夢かうつつかわからず、ほとんど芸術のような。

『未亡人アパート』は、どうしてもピンク映画の多情問題(と勝手に名付けている)にひっかかってしまって難しい部分がある。つまり、ピンク映画では主役の男女に二回以上濡れ場が設定されることが多い。この制約があるんで、どうしても相手をとっかえひっかえしてセックスすることになる わけだ。そんなキャラクターは多情なセックス好きに見えてしまう。だからピンク映画で純情ものを成立させるのはいろいろ難しいのだが、吉 行由実という人はあきらかに純情志向なんで、その食い合わせがどうもよろしくない。あと、薫桜子というのは、こういうしっとりした 役より『まいっちんぐマチコ先生』みたいな方がいいんじゃなかろうか?

『痴漢電車 秘芯まさぐる』については林由美香硬式blogに。

 で、浅草に行くと必ず見たい映画があるので、ピンク見に行ったついでに何かしら見てくることになる。今日なんか『めくらのお市・地獄肌』と『新 座頭市・破れ!唐人剣』を隣同士の劇場でやっていた! んでハシゴはせず『破れ!唐人剣』だけ見て帰ってくる(ちなみに 中野貴雄監督は『めくらのお市』見ていたらしい)。「言葉さえ通じていれば……」という身も蓋もないオチに深く打たれる。

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2007-03-10

『聖母の贈り物』ウィリアム・トレヴァー

433604816901_aa240_sclzzzzzzz_v44313487_  国書刊行会の新シリーズ“短編小説の快楽”の第一回配本。満を持して第一回に持ってくるだけのことはある力作。

 トレヴァーは一九二八年生まれのアイルランド人だが、ここに集められている作品はぼくが愛してやまないアイルランド文学--フラン・オブ ライエンやR・A・ラファティのたががはずれた奇想とユーモア--からはほど遠い。むしろその厳しい風土と貧困を背景にしたかのような辛辣で恐い小説が並 んでいる。老婆の平穏な暮らしが闖入者によって破壊される「こわれた家庭」にはよくできた実話恐怖譚の趣があるけれど、それ以上に「アイルランド便り」や「マティルダのイングランド」の底冷え するような恐怖が忘れがたい。

「マティルダのイングランド」では「戦争になったら冷酷になるのが自然なのよ」とミセス・アッシュバートンは言う。ぼくはどうも人間の無力さを描 く小説に惹かれる傾向があるんだけど(カソリック小説にはそういうところがないだろうか?)トレヴァーが描くのはまさしく宿命にとりつかれた人々の姿なのだ。

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シネマ・アフリカ2007 ルワンダの記憶

Keepers_of_memory_photo 4/7~4/20、アップリンクXで開催される〈シネマ・アフリカ〉の試写に行く。今年はルワンダ映画特集なのである。

『記憶の守人たち』は虐殺の生存者たちが口々にジェノサイドの記憶を語っていくドキュメンタリー。ジェノサイド当時の映像も入っており、民兵たちの武闘訓練風景とか、マチェーテをふりまわす検問の様子なども出てくる。ンタラマ、ニャルブイエなどの虐殺記録館の映像がすさまじい。虐殺記録館とはいっても、要するに虐殺があった教会やホールがそのままの状態で保存されているだけのものなので、重なりあった白骨死体の山また山である。
 証言者の中に家族の死体の中に埋もれたまま数日を過ごして助かったという女性が出てくる。「喉が渇いてどうしようもなかった……親兄弟はみんな死んでしまったというのに、考えられるのは喉の渇きのことだけだった……だからわたしは垂れてくる血を飲んだの。家族との“血のつながり”よ」

『ルワンダへ捧ぐ聖歌』はフツとツチの若者が恋に落ちる“ロミオとジュリエット”もの。

 上映作品の中では『四月の残像』がお勧め。ぼくの知るかぎりでは、これがルワンダもの劇映画の中ではいちばん優れている(『ホテル・ルワンダ』よりもはるかにいい)。残酷だし泣ける。あと、急遽上映が決まった『Homeland』というドキュメンタリーがいいとのこと(スケジュールはHPで)。
 『記憶の守人たち』の監督が来日するので、ぼくもどこかで監督とトークをする予定。決まったらまた告知します。

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2007-03-08

ピンク大賞特別賞受賞!

 ピンク映画専門誌〈P・G〉が選ぶ2006年度ピンク映画ベストテンにおいて『女優・林由美香』(洋泉社)が特別賞を受賞いたしました! どうもありがとうございます! もちろん、この賞はぼくのものでも洋泉社のものでもなく、林由美香さんに贈られたものです。

 授賞式は4/14(土)池袋文芸坐で開かれる〈第19回ピンク大賞〉において行われます。滅多に見られぬピンク映画が安全な環境で見られる年に一度のお祭りでもあります。特に女性の方にはふるってご参加いただければと思います。

 

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2007-03-06

どんな映画になりたい?


 未來社のPR誌『未来』の3月号に載っていた岡田秀則の原稿(「草を食む映画」)が面白かった。映画フィルムに使われる乳剤の原料はいまだ合成されておらず、牛骨や牛皮から取れるゼラチンを使わなければならないのだという。

「私たちがこれまで映画館のスクリーンに見てきたのは、どれもこれも牛の体内物質を通過した光の跡なのである」

 あるいは常識なのかもしれないが、ぼくは知らなかった。こういう話を聞くといろいろな夢想が進む。牛骨からゼラチンがとれるというなら、人骨からはどうなのだろう? あるいは量が少なすぎるかもしれないが、もし作れるとしたら? 遺言に「ぼくの骨からは映画フィルムを作ってくれ」と書いておいたら、骨からフィルムを作って、それをみんなで見てくれないだろうか? これはいいね。千の風になって漂ってるよりはずっといい。

 もしそれが可能なら、どんな映画になりたい? やはりファスビンダー(『十三回の新月のある月に』あたりがいいね)と言いたいところだが、コメディでもいいな。生きているあいだは他人への嫌がらせみたいなことばかりしていた身としては、せめて死んだあとくらいは笑ってほしい。ブニュエルで『小間使いの日記』とかどうかなあ。ぼくから作ったブニュエルを見て、みんな笑ってくれるなら、これほど楽しいことはないよ!

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2007-03-04

蛸と将軍の夜

  初台のICCで八谷和彦のOpen Sky 2.0。メーヴェの実物を見る。たまたま西島大介らとのトークショーを開催中だったが、トークは立ち聞き程度。

408859289_0124f17d02   その後下北沢の大林千茱萸邸。今年最後の鍋ということでみんなでおでんを囲むことに。三留まゆみとか平山大明神とか集まって、わいわい騒ぐ。本日の議題は蛸。そもそもなぜ蛸だったのか忘れてしまいましたがともかく蛸。蛸。うまいもんをたらふく食ってとっても幸せ。

 大林家の愛猫ゼリーはすっかり平山氏になついて膝でごろごろ寝ていた。写真を撮ろうとするも、黒猫にはピンが来ないということを学ぶ。

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2007-03-02

『ある島の可能性』ミシェル・ウエルベック

31852157  いやーやっぱすごいわウエルベックは

「私たちが創りだそうとしているものは、まがいものの、薄っぺらな人間なの。それはもはや真面目にも、ユーモラスにもなれない人間、やけくそになって死ぬまで娯楽やセックスを求める人間よ。一生キッズでありつづける世代。私たちはそういう人間をきっと創りあげるでしょう」

「偽善くさくはあれども、世の共通認識としては、欧米社会の人口減少(そもそもそれは欧米社会に限った特徴ではない。同じ現象は国を問わず、文化 を問わず、ひとたび、ある一定のレベルまで経済が発展すると起こる)は嘆くべきことだった。それがはじめて、社会的にも経済的にも好環境にある教養のある 若者が、子供なんて欲しくない、子育てにまつわる苦労や心痛になって耐えたくない、と公言したのだった」

 このどうしようもない袋小路の突破口を見出すのがラエリアンだっていうんだぜ!? 信じられる?


 映画の日だったので『ドリームガールズ』を見に行く。やっぱりこれがアカデミー(作品)賞にノミネートされなかったのは納得いかんね。というかこれにあげたらいちばん丸くおさまったんじゃないかと思うのだがいかがだろうか。
 あと、タイトル・バックが素晴らしかった。これにアカデミー賞のタイトル部門をさしあげたい。

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