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2007-02-08

幽閉者/テロリスト (2006)

『パラダイス・ナウ』という映画の試写を見に渋谷の試写室に行ったところ、足立正生氏が来ていた。足立正生の前の席でパレスチナ問題についての映画を見るというのはなかなか緊張するものである。

 で、なんだか天の巡り合わせというか義務感というか、そんなものを感じたので、予定を変更してユーロスペースで上映中の『幽閉者/テロリスト』を見に行く。なかなか素晴らしくはあったが、やはりこういうものこそフィルム撮りであるべきだと思う。これ、フィルムで撮ってくれたら、ついに祈りによって天が開く場面の空の青さがどれほど感動的だったろうか。
 パレスチナ紛争を背景にした二本だが、いずれも「現実の地獄よりも、脳の中にある天国の方がいい」と考える人たちの映画だとも言える。イスラエルの監獄も壁に囲まれたヨルダン川西岸地区も、閉じ込められた場所だということに変わりはないのだ。いずれも主人公の目がとてもとても印象的。

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コメント

『幽閉者/テロリスト』観ました。
柳下さんが仰る「現実の地獄よりも、脳の中にある天国の方がいい」というテーマは、昨今の「オタク」と呼ばれる人々の思考にも通じるようで、非常に興味深く感じられます。
過去の「監獄」を扱ったいくつかの芸術作品を観ると、人は閉鎖した環境であればあるほど想像力を豊かにし、その虚構を愛するようになるようです。
そして、そうした孤独な夢想にイデオロギーが加わった例が「テロリスト」と言えるかも知れません。
そうした意味で、非常に現代的な映画だと思いました。

投稿: サブカル学生 | 2007-02-09 18:35

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