2008-05-08

ねらわれた学園 制服を襲う (1986)

監督:渡邊元嗣 出演:橋本杏子、田口あゆみ

 新宿国際名画座で渡邊元嗣の幻の傑作を上映中だというので見に行く。気がつくと、最近ピンク映画しか見とらんなあ。

「あれは二月の寒い夜、ちょうど14になったころでした……」と未来(橋本杏子)のナレーションではじまると、中学生の橋本杏子と優しい教師との 初体験場面。だが未来が絶頂に達するや、教師は悲鳴をあげて悶絶。そう、父親の復讐の道具とされていた未来は「三段締め名器養成ギプス」によって交わった 男のペニスをへし折る脅威のマンコの持ち主になっていたのだった……その麻宮未来が不良女子高「愛染学園」に転校してきたところから物語ははじまる。

 というわけで展開するのは南野陽子の『スケバン刑事』シリーズの完全パロディ。何がすごいって劇中の効果音はおろか主題歌まで同じだ(ノンクレ ジットのキルビル方式)。深作のバカ息子が作った奴なんかより、はるかにきちんと愛にあふれるオマージュになっている。未来が最後の決戦に向かうと、行く手にライバル だった不良少女が待っていて、真っ赤な唐傘を広げて相合い傘になるときには、アイドル映画と東映任侠映画が奇跡的な合体を果たすのだ。

 当時20歳だった橋本杏子の美少女ぶりに萌える。なお、m@stervisionが愛にあふれすぎたレビューを書いているので、詳しくはそっちを。
 
 その後またもサッカーバー・フィオーリに出かけてACL クルンタイバンク戦。ダニーロ二得点にはなぜか店内で笑みがこぼれる。ダニーロは人を幸せにするなあ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008-05-06

OP映画祭り2008 第三日

174okura0023115  さすがにGW三日つぶして連日上野オークラに通っていると、いかがなものかという気がしないでもない。なんだかものすごいダメ人間になったような気がする。映画は9本全部見たけど、さすがに箸にも棒にもかからないような映画はなかったか(内2本は再見)。旧作では2002年の荒木太郎作品、新作では加藤組が一番良かった。

 本日の上映作品は 『悩殺占い 巨乳摩擦(濡れ巨乳なぶり)』(98 小川欽也) 、『妻失格 濡れたW不倫』(06 渡邊元嗣)、『不純な制服 悶えた太もも』(08 竹洞哲也)の三本。竹洞組の新作は冒頭の疾走感は買うものの、そのあとは思いつきをいかせぬまま失速という印象。だってヤクザの金を奪ったカップルが北の海に逃げるってさあ……二人を追いかける「生け捕り屋」の設定に新味は出ているものの、それだけではきつい。俳優は全員好演。渡邊元嗣監督の『妻失格 濡れたW不倫』については以前書いたとおり

 小川欣也の98年作品は『悩殺占い 巨乳摩擦』の新版。風間今日子のピンク・デビュー作なのかな? 映画は小川監督がときどき作ってしまう素っ頓 狂なファンタジーで、稗田オンまゆらがカザキョンを操る「この世の者ならぬ」タロット魔女(なんかタランチュラの化身か何からしい)を怪演している(唐沢俊一がそれに対抗する陰陽師)。ものすごい怪演 で、クライマックスは稗田オンまゆらの絶叫とカザキョンVS杉本まことの獣のようなSEXがカットバックするのだ。何をやりたいのかはわからないながら無駄にド迫力。

 舞台挨拶では御年73歳の小川欣也監督の話がおもしろすぎる。きちんと話を記録に残しておかないとなあ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008-05-03

OP映画祭り2008 第一日

New02 上野オークラでOP映画まつり2008と題してGWの新作ショーケース一大イベント。本日は新作含む三本上映+女優三名も登場するイベントということで場内も超満員の入り。

 本日の上映作品は
変態奥様 びしょ濡れ肉襦袢』(2002 山崎邦紀)、『 性犯罪捜査 暴姦の魔手』(2008 関根和美)、『女復縁屋 美脚濡ればさみ』 (2008 加藤義一)の三本。山崎邦紀監督の2002年作品は俳句ピンク(!)。『触覚』という句会を主催する変態俳師が弟子の女性をくすぐり責めにかけたり、スパンキングしたりしては「尻腫れて 輪廻転生 スペルマッ」みたいな謎の俳句を詠むというコメディ。面白いのだが、落としどころを間違っている印象。

 ピンク大賞受賞第一作となる加藤義一の新作『女復縁屋~』は大いに楽しむ。映画としてはどうということはないただのピンク映画で、脚本ももうちょっと練って欲しいところではある。たとえ ば平沢里菜子の役をただの悪女ではなく、コミカルなキャラクターにしていればもっと映画に厚みが出ただろう。それでも主演の村上里沙がとても魅力的に撮られてい て、佳作といっていい出来だった。まったく女優としてのタイプは違うのだが、なぜか林由美香のことを思い出してしまった。そういう演出をしているのだろうか? 平沢里菜子は相変わらず素敵に可愛い。そう言えばピンク大賞のときはブリブリな格好をしていて、ちがう!この女の本性はこんなんじゃないん だ!と思いながらも萌え萌え。

 加藤義一、好調を持続。なお、このイベントは5/7(水)まで(舞台挨拶は5/4まで)続いておりますので、みなさんお誘い合わせの上是非。ぼくもできるだけ通うつもり。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008-04-29

砂時計 (2008)

1006633_01 監督・脚本:佐藤信介 出演:松下奈緒、夏帆 公式サイト

 これ、主演松下奈緒のように宣伝されているのだが、話の八割は夏帆が出てくる過去の島根の話。夏帆の田舎暮らしか~と『天然コケッコー』を思い出してぽわわわとしているあなた、残念それは孔明の罠だ!

 時は一九九五年、事業に失敗した父親と別れた母に連れられて杏(夏帆)は田舎に帰ってくる。だがもともと繊細だった母は離婚のショックと閉鎖的 な田舎暮らしのプレッシャーで鬱病に。ついにある日ぶらりと山に出かけ、帰らぬ人になってしまう。以来杏は心を閉ざし、何かあるたびに不安に怯えて暮らす ようになる。友人がふらっと家出すると「お母さんのときと一緒だ!」と恐怖に震え、いきなり地面に沈み込むような不安の発作に襲われて卒倒してしまう。遠 くの方でピントの合わない黒髪の少女がゆらゆらしてる、とか完全にホラー映画の演出。恐怖のつるべ打ちにすでに夏帆の神経はボロボロ、完全なメンヘル女と 化して……

「こわい……わたしはきっと大悟(恋人)を堕としてしまう……」

 やがて大人(松下奈緒)になった杏だが、どうしても過去の恐怖から逃れられず、ついに婚約者から捨てられてしまう。思い出の島根の浜辺に一人立つ杏は、鞄から割れてしまった思い出の砂時計のかけらを手に、左手首をざっくりと……

 松下奈緒は駆けつけた昔の恋人大悟(ヤンデレにとりつかれたせいで人生を棒に振ってしまった男)に救われてプロポーズされるわけだが、どう見ても完全な共依存です。本当にありがとうございました。

| | コメント (6) | トラックバック (1)

2008-04-27

少林少女 (2008)

1006139_01 監督:本広克行 出演:柴咲コウ 公式サイト 池袋シネマサンシャシンにて。

 初日にもかかわらず、客は50人ばかり。配給東宝、製作フジテレ ビ、監督本広克行、主演柴咲コウという最強の(最悪の)布陣でこの入り……本格的に邦画バブルの終わりを感じずにいられない。それともドラゴンの祟 りだろうか。劇中、一度でもブルース・リーの映画を見たことがある人にはとうてい許し難いシーンがあるので、思わずブルース・リーを舐めるな! と呟いてしまったのである。

 この映画、カンフーを舐めてるだけじゃなく、ラクロスに対してもたいがい失礼だと思われる(ゲームのルールすらわからない)。こんなのに協力しているラクロスU- 19日本代表チームこそいい面の皮だ。しかしそれよりもまず話の意味がわからない。これ、最大の敵が仲村トオル演じる悪の学校長なのだが、彼は「今時、売り物になるのは美だけだ!」とか言って、富士山麓にある大学の宣伝のために ラクロス部を強化しようとしているのである。で、素人ばかりのラクロス部(ここがすでに意味不明なのだが)に、少林寺で修行を積んだ柴咲コウが入部してくる(学生ですらないのに!)。彼女はものすごいパワーの持ち主だが、個人プレーに走ってチームは崩壊し てしまう。チームメイトに和の大事さを教えられた柴咲コウが何をするかといと…… 壁打ち

 それで協調性が身に付くのだろうか!? そしてチームが連戦連勝をはじめるや、仲村トオルが悪の本性を発揮して「あの女の大事にしているものをすべて壊せ!」と道場を焼き、師匠(江口洋介)を ぶちのめし……って柴咲コウが活躍すれば大学の宣伝になるんじゃないのかよ!

 あー、頭が痛い。終わったあと、前に座っていたカップルの男が「あー面白かった」と言ったのには本当に力が抜けた。これほど誰にも勧められない映画も珍しい。映画を見て怒りを感じるのが 明日への活力になるという人にだけお勧めします。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008-04-26

恐怖の対談 映画のもっとこわい話。

Isbn9784791764051  前巻「映画のこわい話」の好評を受け、急遽登場の黒沢清対談集第二弾。なぜかぼくが秘宝でやった「インタビュー」も再録されています。ぼくの分は対談なんて立派なものではありませんが、他の方との対談はいろいろ面白いので是非お読みいただけるとよろしいのではと思います。

 登場するのは高橋洋、鶴田法男、斎藤環、手塚眞、中原昌也、青山真治、テオ・アンゲロプロス、サエキけんぞう、蓮實重彦、伊藤潤二 ですがやはり高橋+鶴田、伊藤潤二というホラー系の話がおもしろいですね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008-04-24

北京国安1-0鹿島アントラーズ@北京

 ACL天下分け目の決戦を見るためにサッカーバー・フィオーリに出かける。この試合で勝てば一次リーグ勝ち抜けが決まるという試合だったのだが……

 正直、この試合は1-0でラッキーだった。下手すればここでACLが終了していてもおかしくなかった。パススピードが遅く、運動量において負けており、1-0で済んだのは北京のFWがシュートをすべてはずしてくれたおかげだった。一点取れたら一気に崩せる雰囲気はあったんだけどなあ。シュート打てよ、田代!

 近所だったのでゴールデン街で自棄酒を一杯やって帰る。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008-04-23

ピ○チュウかわいいでチュウ

 ガンダーラ映画祭のChim↑Pom作品にたいへん感動したので、高円寺の無人島プロダクションに行って、Chim↑PomのDVD P.T.A.を購入してきた。ギャラリーの人がいたので、「ピ○チュウいいですね!」と言ってみたら本物を見せてくれた。いやーすばらしい。ピ○チュウか わいいでチュウ。ぼくも欲しいでチュウ!と頼んでみたのだが、売りものではないのだった。やっぱりいろいろと問題があるらしい(動物愛護の人とかN天堂方面とか)。たぶん ゲームフリークはオッケーだと思うけどね!

 その後ポレポレ東中野でR18 Love Cinema Showcase vol.5『激愛!ロリータ密猟』と『ゆーのーみー』。『ゆーのーみー』を見るのはたいへん辛かったが、これはまあしょうがないかもしれない。『激愛!ロリータ密猟』と組み合わされた方が可哀想だ。こ れ、ピンク映画史に、というか日本映画史に残るような一本だもんなあ。単純にゲリラ撮影がありえないとか暴力描写がすごいとか曲はどうなってるんだとかそういうことではなく(それぞれの要素はどれもありえないくらい強烈なのだが)画面全体のテンションがはじけすぎていて、見ていてひたすら圧倒される。 次に見られるのがいつになるのかわからないけど、上映されるかぎりは見に行こうと思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008-04-22

白衣いんらん日記 濡れたまま二度、三度 (1997)

Vol05 監督:女池充 脚本:小林政広 ポレポレ東中野のR18 Love Cinema Chowcase vol.5にて。

 なんという童貞ぶり(笑)。女池充のデビュー作だが、実に清々しいほどの童貞映画である。しみじみと思ったが、女池充って本来はまったく別の資質を 持った監督だったんじゃなかろうか。でも四天王世代の(というかサトウトシキの)強烈な抑圧によってなんか全然違う方に行ってしまったんだろう。この映画も なかなかいいところがあって、妙ちきりんな窓越しのダンスなんか、まさしく童貞的に泣ける名シーンである。あのまま童貞なラブロマンスで作ればなかなかの佳作になったんじゃないかと思うんだけど、なんかそこから本田菊次朗の話になっちゃって、サトウトシキの出来の悪いイミテーションみたいな……

 なんとなくわかってきた。ピンクの童貞映画時代はどうやら「七福神」世代からはじまるらしい。だがこの世代には四天王の抑圧が強かったから、どうしても童貞映画は作れなかった。抑圧がいい方に向いたのがいまおかしんじで、変に働いてしまった代表格が女池充なのではないか。そのあとの世代ののびのびとナイーブな青春童貞ピンクを見ていると、強くそう思わずにはいられない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

銀幕版 スシ王子!~ニューヨークへ行く (2008)

監督・脚本・原作:堤幸彦 主演:堂本光一 公式サイト

 新宿ミラノ1で鑑賞。観客は30人ぐらい。なぜか老人が多かった。ミラノ座(定員1064名)で30人の老人と一緒にこの映画を見るというのがどんなものか、ちょっと想像してみていただきたい。

 映画を見ているあいだは本当に辛く、見終わったときには心底落ち込んだ。この映画が何を目指して作られたものなのか皆目わからなかったからだ。カンフー映画? しかし型を決めてポーズを作る合間はすべて早送りで飛ばしてまったく動きがわからない映像のどこにカンフーの快楽があるのだろう? 寿司の美学? アメリカ風のゲテもの寿司よりも江戸前の方がうまいってだけなら、映画なんか作るまでもない。コメディ? え、ひょっとして、あれギャグだったの?

 この無力感はほとんど『大日本人』を見たときに匹敵する。しかしあれはまだ松本氏の作家性の発露ではあったわけで、これはいったいなんなんだろうなあ。こんなもんが作られてしまってミラノ座でかかっていることに、誰も疑問を持たない映画界の現状にはほとほと頭が痛くなる。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

«第三回ガンダーラ映画祭